全国の「天然水の森」

天然水の森 ひょうご西脇門柳山

この森は、「サントリープロダクツ(株) 高砂工場」の水源涵養エリアに位置しています。

このページでは「天然水の森 ひょうご西脇門柳山」の取り組みをご紹介します。

協定開始
2010年12月
面積
約1,056ha
対象の工場
サントリープロダクツ(株) 高砂工場
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シカの食害から植物を守る

近年、シカの増加により、草や樹皮が食べ尽くされる「採食圧問題」が全国に広がっています。ここ「天然水の森 ひょうご西脇門柳山」でも同様の被害が見られます。

下の写真は、サントリーが協定を結ぶ前に植樹されていたエリアの様子です。シカの食害から守るために、苗木1本1本に単木ネットを巻いていましたが、風でめくれたチューブをシカが引っ張り、中の苗木がかなり食べられてしまっていました。

シカに苗木を食べ尽くされた植樹エリア

このエリアでは、シカの侵入を防止するために、対象地全体に植生保護柵を設置しました。それから数年後、風で飛んできた種や、鳥が運んできた種から苗が芽生え、今ではさまざまな広葉樹に覆われた森に再生しつつあります。

多様な木々で再生した現在の様子

この活動に携わる専門家

服部 保

兵庫県立大学 名誉教授

獣害対策について見る

間伐で豊かな土壌を育む

「天然水の森 ひょうご西脇門柳山」には、植林された針葉樹が密生し、光が地面まで届いていない場所がありました。そのため、土壌を守ってくれる下草が育ちにくい状況にありました。

放置され地面に草木が育たなくなっていたエリア

対策として、細い木や曲がった木の間伐を実施しています。間伐した木を等高線上に倒しておくことで土壌流出を防ぎ、広葉樹や草の種がとまりやすくなります。

約8年後、2度の間伐を経て、中低木が生い茂るようになり、土壌が再生し始めています。

等高線上に間伐材を置き土壌流出を防ぐ
下層植生が再生しつつある森

この活動に携わる専門家

服部 保

兵庫県立大学 名誉教授

荒廃した針葉樹林の
健全化について見る

「天然水の森」で行う社員の森林整備体験

サントリーグループでは、全社員を対象に森林整備体験研修を実施しています。ここ「天然水の森 ひょうご西脇門柳山」は、西日本の体験研修の拠点地です。

この森には、コナラやクヌギが大きく育っている区画があります。そのような場所では、常緑樹の低木が侵入し、林床(※)を暗くしています。そこで体験研修では、常緑樹を除伐して、草や落葉の低木が育つ明るい森を取り戻す活動を行っています。

森林の地表面のこと

常緑樹の除伐を行う様子

協定地の詳細情報

天然水の森 ひょうご西脇門柳山
所在地
兵庫県西脇市黒田庄町大字門柳
面積
約1,056ha
協定年月
2010年12月
協定期間
30年

兵庫県の「新ひょうごの森づくり」に参画し、兵庫県・西脇市・(社)兵庫県緑化推進協会と基本協定を締結。その後、門柳山保護会生産森林組合を中心とする地元の複数の土地所有者と個別協定を締結。

認定情報

「天然水の森 ひょうご西脇門柳山」は2023年に「自然共生サイト※」に認定されました。
※環境省が認定する、民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域の名称

自然共生サイト認定30by30のロゴ
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