ハシビロガモ
シャベルのようなくちばしで水を吸い込み
植物プランクトンなどを濾して食べる
全長51㎝(オス)、43㎝(メス)。長いヘラ型のくちばしをしたカモの仲間。英名はshoveler。オスは頭が緑色、背は白色と黒色の模様、胸は白色、腹・脇は赤褐色、尾は白色。この色彩を覚えれば、間違えることはないでしょう。メスは全体が褐色で、黒褐色の斑が全体にあります。くちばしは、オスが黒色、メスが黄褐色。くちばしの側面には歯を思わせるくし状のものがあり、このくちばしを水面に付け、水を吸い込み、水とともに入ってくる植物プランクトンなどを濾しとり、水を排出します。水面を泳ぐ脚の動きで水を撹拌するため、植物プランクトンが水面近くへ動き、それを狙った次の個体が後方へ並びます。そのため何十羽も集まると、大きな渦になっているのがわかります。脚は橙赤色。
ユーラシア大陸北部、北米大陸北部に広く分布・繁殖し、冬にアフリカ、アジア、北米南部、中米などの南へ渡ります。日本では冬鳥で、湖沼、池沼、河川、静かな海上などに生息しますが、淡水域を好みます。北海道では春・秋に通過する旅鳥。「クエッ クェッ」と鳴きます。
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