箸やすめコラム
白石農園SHIRAISHI FARM
東京都練馬区大泉で350年以上続く農家。約1.4ヘクタールの広大な敷地で年間100種類近くの野菜とブルーベリーを生産・販売するほか、体験農園「大泉 風のがっこう」を運営。 アスパラガスは農福連携事業として同じ練馬区内の「かたくり福祉作業所」が一つひとつ丁寧に選別・梱包し、お客さまの元に届けている。同農園HPから通販可能。
https://shiraishi-farm.com
記事中に登場したパスタ(PIZZERIA GTALIA DA FILIPPO製)やXO醬(Chinese Tapas hachi製)は、白石農園のHPからアスパラガスとセットで購入することができます。
寒さが残るなかにも、少しずつ春めいた空気を感じられるようになりました。街中の木々や草花の開花が待ち遠しいこの時期、ひと足早く春の訪れを体感できるのが、かろやかに仕立てた「春の味の金麦」とともに楽しむ旬の食卓。すでに店頭には旬のはしりの食材が次々と並び、食欲をそそります。
なかでも身近なのは、見た目も味もみずみずしくてフレッシュな春野菜。冬の間に栄養を蓄えながら成長する春野菜は、生命力にあふれ、寒さで縮こまった体をシャキッと目覚めさせてくれます。
そこで今回は、「春の味の金麦」と共に味わいたい春野菜を求めて、東京・練馬で350年以上続く白石農園を訪問。数ある春野菜の中から、くせがなくて子どもから大人まで幅広く人気のアスパラガスにスポットを当て、その魅力を紐解きます。生産者さんならではの視点で、アスパラガスのおいしさの秘密と旬を味わうアイデアを教えてもらいます。
九州から北海道まで日本各地で生産されているアスパラガスは、栽培方法もさまざま。輸入ものを合わせると年中出回っているものの、やはり最も栄養価が高く味わい深いのは春採れのものだそう。
「私たちの農園ではハウス栽培で春と夏の2回に分けて収穫していますが、春採れのものは夏に比べて根に蓄えた養分をたっぷり含んでいるので、味も色も濃いのが特徴です。やわらかさや甘みはもちろん、ほんのりとしたえぐみも春のアスパラガスならではの個性として味わってほしいですね」(白石秀徳さん)
ちなみに、春のアスパラガスの旬はわずか3週間。水分をたっぷり含んでいる分、鮮度が落ちるのが早いので、切り口が新鮮なものを選び、購入後はなるべく早く食べ切るのがよいのだとか。ということで、ここからは白石さんに「春の味の金麦」にぴったりのアスパラガス料理3品を教えていただきます!
まず教えてくれたのは、白石家の春の定番メニューという「アスパラガスのパスタ」。オリーブオイルでニンニクとアスパラガスを炒め、茹で上がったパスタを加えて和えるだけの簡単調理。シンプルな分、春採れのアスパラガスらしい濃い味わいが引き立ち、鮮やかな緑色が映えるひと品は昼食にも夕食にも出番が多いそう。
「ここに同じく旬のアサリやシラスを加えると春らしさがさらに増します」(白石裕美さん)
続いては、濃いめの味付けが食欲をそそる「アスパラガスのXO醬炒め」。ゴマ油をひいたフライパンで、イカ、アスパラガスの順に炒め、XO醬と塩少々で味つけ。パンチの効いた味わいのなかにもアスパラガスの甘みが感じられ、箸が止まりません。
そして最後はシンプル・イズ・ベストの王道メニュー「アスパラガスのポーチドエッグのせ」。アスパラガスはほどよく歯ごたえが残るよう約2分茹で、水気を切って皿に盛ったら半熟のポーチドエッグをオン。たっぷりの粉チーズと黒コショウをかけて、とろとろの黄身をくずしながらいただきます。
「春採りの甘みがいちばんシンプルに味わえるメニュー。緑と黄の色もきれいで食卓が明るくなります」(白石裕美さん)
今回注目したアスパラガスをはじめ、フレッシュな香りや苦み甘みの個性が詰まった春の食材は、この時期だからこそ味わえるおいしさ。「春の味の金麦」はそんな旬の食卓に合わせて麦の味感と刺激感のバランスをととのえて、“かろやか”に仕立てました。
通年よりもおうち時間が増え、家族で食卓を囲む機会も多いこの春は、「金麦」と旬の食材で家にいながら春気分を楽しみましょう!