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モルト・ウイスキー(Malt Whisky)
大麦麦芽(モルト)だけでつくられるウイスキー。
2条大麦の麦芽を糖化、発酵させ、単式蒸溜機(ポット・スチル)で蒸溜したのち、樽貯蔵によって長期熟成させる。麦芽の乾燥時にピートによるスモーキー・フレーバーをつけるのも特徴のひとつ。
熟成中のモルト・ウイスキーは、樽の中で琥珀色とコクを生み、強い性格をもつ芳香がそなわってくる。
このモルト・ウイスキーだけを製品化することもあるが、一般的には、おだやかな性格をもつグレーン・ウイスキーとブレンドすることで、洗練された飲み口をもつウイスキーになる。
シェリー樽(Sherry Cask )
樽は大きさと材質によって、パンチョン(480リットル入り)、細長いシェリー・バット(480リットル入り)、ホッグスヘッド(230リットル入り)、バーレル(180リットル入り)に分けられる。
サントリーでは、これらの樽をモルト・ウイスキーの品質・タイプによって使い分けている。
樽の大きさは、ウイスキーの香味、色、および熟成の速度に影響し、小容量の樽ほど熟成は早い。
また、シェリーを貯蔵していた樽(シェリー・バット)を使うと、色も濃く、シェリーの香味もついた特徴のあるウイスキーになる。
つまり、樽の使い分けにより、多彩なモルト・ウイスキーが生まれるのである。
ブレンダー(Blender)
ウイスキーのブレンド技術者。
樽ごとに個性の異なるモルト・ウイスキーを利き分け、これをバランスよく組み合わせたり(ヴァッティング)、モルト・ウイスキーにグレーン・ウイスキーをバランスよく配合(ブレンディング)するのを決めるなど、製品化の要の位置にいる人。専門の訓練を受け、研ぎ澄まされた味覚と嗅覚が求められる。
ハイボール(Highball)
あらゆる酒をベースに、炭酸系の清涼飲料や水で割った飲みもののこと。
一般的には、ウイスキーのソーダ割りのことをさす。語源は諸説あるが、有力なのは次の2つ。
ある日、スコットランドのゴルフ場で、ウイスキーのソーダ割りを飲んでいた人のところに、高々と打ちあげられたゴルフ・ボールが飛び込んできたから、というのが1つ。
また、19世紀のアメリカの鉄道は、高い鉄塔に気球を吊し、それを信号係が上に高く掲げるとGOのしるしになった。セントルイスの信号係にウイスキーのソーダ割りが好きな人物がいて飲むたびに”ハイ・ボール”といったところから、この名がついたとか。その他、ソーダから上昇する泡をボールに見立てて、ハイボールと呼んだという説もある。
ハイボールをおいしく飲むためには、混ぜる回数を2回ぐらいにとどめること。
何回も混ぜると、炭酸ガスが逃げてしまい、せっかくの爽やかな味わいが台無しになる。
バーボン・ウイスキー(Bourbon Whisky)
とうもろこしを主原料にしたアメリカのウイスキー。
ケンタッキー州バーボン郡で生まれたところから、この名がついた。日本でよく飲まれているストレート・バーボン・ウイスキーは、とうもろこしを51%以上使用し、麦芽で糖化、発酵させてから、連続式蒸溜機でアルコール分80度以下で蒸溜し、さらに内面を焦がしたホワイト・オークの新樽で最低2年以上熟成させたものをいう。
世界のウイスキーのなかで、最も強い個性をもっており、色が濃く、華やかで厚味のある風味が特徴。
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