紅茶って、元々はウーロン茶だったということをご存じでしょうか?その壮大なウーロン茶の世界史を、ここでは順番にお話しします。またクイズにお答え頂き全問正解された方には、全問正解認定書が与えられます。ぜひチャレンジしてください。
"チャイナ(China)"とは元々、"中国"のことを指します。しかし"チャイナ(China)"には、陶磁器というもう一つの意味があります。なぜかというと、そうした磁器は、元々中国から運ばれたものだからなのです。ヨーロッパに中国製の磁器が輸入されたのは、17世紀に中国からお茶を運んだ商船が、陶磁器をバラスト(船の安定性を保つために積む荷物)として大量に運んだのが最初だと言われています。すなわち、17世紀のヨーロッパ人にとって、お茶との出会いは同時に磁器との出会いでもあったのです。
イギリスでの"磁器=チャイナ"の用語の使い始めは1690年代後半のことです。初代ベッドフォード公爵が、中国から茶葉と景徳鎮の茶道具一式を買い付けて大評判となりました。これ以来イギリスでは、中国の陶磁器茶道具を"チャイナ・ティ・セット"と呼ぶようになったとされています。王侯貴族の茶会で使用される中国製の小型の茶碗は、取っ手がなく英語で「ティーボウル(Tea-bowl)」と呼ばれていました。それらは超高価な高級緑茶、あるいは極上のウーロン茶をチビチビ飲むために輸入され、それが西洋磁器メーカー誕生の呼び水となり、今日に至る発展へとつながってゆくのです。