― ペットボトル原料の供給者であるENEOSとペットボトルの化石由来原料新規使用ゼロを目指すサントリーが協働。神奈川県川崎市のプラスチック循環に向けた「かわプラ」参画2社で実証実験 ―
サントリー食品インターナショナル株式会社は、ENEOS株式会社(以下、ENEOS)と協働し、「ボトルtoボトル」水平リサイクル※1のさらなる推進に向けて、神奈川県川崎市内6カ所のENEOSサービスステーション(以下「SS」)を起点とした、使用済みペットボトルの回収・再資源化の実証実験を4月1日(土)より開始します。
※1 使用済み製品を原料として用いて同一種類の製品につくりかえるリサイクルのこと
●本取り組み実施の背景
サントリーグループは「人と自然と響きあう」という使命を掲げ、ペットボトルに関しても2030年までに「100%サステナブル化」することを目標にさまざまな取り組みを行っています。
ENEOSは、ペットボトル原料となるパラキシレンの原料供給者として、資源循環に資する取り組みを検討してきました。
今回、「リサイクル適性が高く、再資源化の仕組みが整っているペットボトルを資源として循環させていくことで持続可能な社会の実現に貢献する」という両社の思いが一致し、ENEOSのSSネットワークを活用した使用済みペットボトル回収・再資源化の実証実験の取り組みに至りました。
●本取り組みについて
SSを起点とした使用済みペットボトルの回収から再資源化・再製品化および再商品化までの水平リサイクルチェーンの実現可能性を検証するものです。
神奈川県川崎市内6カ所のENEOSのSSで回収した使用済みペットボトルを、協栄産業株式会社にて再資源化され、当社の飲料用ペットボトル容器として再生・使用していきます。これによりSS利用者さまのご協力により集められた使用済みペットボトルを新たなペットボトルに生まれ変わらせる、「ボトルtoボトル」水平リサイクルを実現します。また、対象店舗では、お客さまの水平リサイクルの取り組みへの参加促進を目的に、ペットボトル減容回収機を導入し、ペットボトルの投入本数に応じてnanacoポイントを付与するとともに、「リサイクルの見える化」をすることで、地域のお客様と共に、資源の有効活用を推進します。
なお、ENEOSは、本実証実験に際し、川崎市が設立したプラスチック循環に向けた官民連携プロジェクトである「かわプラ」※2に参画しました。
※2 プラスチック資源循環に向け、市民、事業者、行政のあらゆる主体が積極的に取り組むためのプラットホームとして、川崎市が昨年4月に設立。正式名称は「かわさきプラスチック循環プロジェクト」。サントリーグループも、設立時の2022年4月に参画。
〈ENEOS株式会社〉
ENEOS株式会社は、アジアを代表するエネルギー・素材企業として、国内12,000カ所超のENEOSサービスステーションを通じて、エネルギーの安定供給を担っています。また、再生可能エネルギーや水素の利活用の取り組みを通じて、低炭素・循環型社会の実現に向け貢献してまいります。
https://www.eneos.co.jp/
〈協栄産業株式会社〉
協栄産業株式会社は、合成樹脂の再生・加工・販売を行うリサイクル原料メーカーとして1986年からペットボトルリサイクルを手掛けています。2011年、サントリーグループと共同で使用済みペットボトルからペットボトルを再生する「メカニカルリサイクルシステム」を日本で初めて開発するなど、ペットボトルリサイクルのパイオニアとして「ボトルtoボトル」水平リサイクルを推進しています。
http://www.kyoei-rg.co.jp/
サントリーグループは、2012年に国内清涼飲料業界で初めてリサイクル素材100%のペットボトルを導入※3したことを皮切りに、従来よりもCO2排出量を低減する世界初の「FtoPダイレクトリサイクル技術」を開発※4するなど、長年にわたって技術革新を進め、積極的に「ボトルtoボトル」水平リサイクルを実用化・推進してきました。
※3 メカニカルリサイクルとして
※4 協栄産業(株)など4社で共同開発
2019年策定の「プラスチック基本方針」で掲げた、“2030年までにグローバルで使用するすべてのペットボトルに、リサイクル素材あるいは植物由来素材のみを使用することで、化石由来原料の新規使用をゼロにする”という「ペットボトルの100%サステナブル化」の目標達成と持続可能な社会の実現に向け、引き続き活動を推進していきます。
以上
サントリー食品インターナショナルホームページ http://suntory.jp/sbf/