サントリー食品インターナショナル(株)(代表取締役社長:小郷 三朗、以下、当社)は、国内での清涼飲料事業において、一般社団法人 全国清涼飲料連合会が発表した廃棄物ゼロを目指しペットボトル100%有効利用に向けた取組みを強化していく「清涼飲料業界のプラスチック資源循環宣言」に賛同し、業界全体を牽引すべく、積極的に活動していきます。
使用済みのペットボトルは、日本では既に大部分がゴミとして廃棄されることなく、回収されており、ペットボトルやシート、トレイ、繊維など様々な製品に再利用されていますが、今後、当社は飲料業界や社外の様々なパートナーとも連携し、より一層、回収活動を強化するとともに、お客様にもペットボトルがゴミではなく、再生可能な資源であることをもっと理解してもらうための活動を推進していきます。
サントリーグループは、これまでReduce(使う量を減らす)、Recycle(再資源化して使う)、Bio(植物由来の資源を使う)を表す「2R+B」を掲げ、容器素材の軽量化、薄肉化を進め、国産最軽量※1のペットボトルの導入や国産最薄※1の商品ラベルを実用化、さらには、植物由来原料のペットボトル導入など、様々な取組みを実施してきました。(詳細は下記参照)
また、使用済みのペットボトルは新しいペットボトルとして繰り返しリサイクルすることにより「貴重な再生可能資源」として更なる有効利用ができると考え、2011年には協栄産業株式会社(以下同社)と共同で使用済みペットボトルからペットボトルを再生する「メカニカルリサイクルシステム」※2を日本で初めて開発し、リサイクルペットボトルを積極的に使用しています。更に本年、工程を省くことで環境負荷低減と再生効率化を実現する「F to Pダイレクトリサイクル技術」※3を同社と世界で初めて共同開発し、今秋から本格稼動しました。
今後、当社は、同社を含むリサイクル事業者各社と連携して、B to B(ボトルtoボトル)促進に向けてリサイクルペットボトルをさらに積極的に導入していきます。そして、最新技術を活用し、まずは、中期目標として2025年までに国内清涼飲料事業における当社全ペットボトル重量の半数以上に再生ペット素材を使用していくことを目指し、更なる循環型社会の実現にむけた地球環境の保全活動を一層強化していきます。
※1:いずれも導入時点
※2:メカニカルリサイクルシステム
ペットボトルリサイクルの手法のひとつ。使用済みペットボトルを粉砕・洗浄した後、さらに高温、減圧下で一定時間の処理を行い、再生材中の不純物を除去する方法を日本で初めて開発。
※3:FtoPダイレクトリサイクル技術
回収したペットボトルを粉砕・洗浄したフレーク(Flake)を高温、減圧下で一定時間処理し、溶解・ろ過後、直接プリフォーム(Preform)を製造できる新技術を世界で初めて開発。プリフォーム製造までの結晶化処理や乾燥などの工程を省くことで作業の効率化を実現するとともに、従来製法よりもCO2排出量を約25%削減。
▼サントリー食品インターナショナルホームページ(サステナビリティサイト)
https://www.suntory.co.jp/softdrink/company/sustainability/index.html
当社の環境に配慮した包材開発の主な取り組み、および関連するサントリーグループの受賞暦等について
2010年11月 | 再生PET樹脂60%使用、国産最薄※18μmのロールラベル開発・導入 |
2011年 3月 | 手で小さくたためるペットボトル"P-ecot(ペコッと)ボトル"の開発・導入。13.5g(550mlペットボトル)に軽量化 |
2011年 5月 | 回収後のペットボトルからペットボトルをつくりだす技術(BtoBメカニカルリサイクルシステム)によるリサイクルペットボトル開発・導入(国内初) |
2011年10月 | BtoBメカニカルリサイクルによるリサイクルペットボトルの導入について「循環型社会形成推進功労者等環境大臣表彰」を受賞 |
2011年12月 | BtoBメカニカルリサイクルによるリサイクルペットボトルの導入について「地球温暖化防止活動環境大臣表彰」を受賞 |
2011年12月 | BtoBメカニカルリサイクルによるリサイクルペットボトルの導入について「日経地球環境技術賞 優秀賞」を受賞 |
2012年 3月 | ホットメルト接着によるROSO方式を使った世界最薄※18μmのシュリンクラベルの開発・導入(世界初) |
2012年 4月 | 国内飲料業界初、メカニカルリサイクル再生PET樹脂100%のリサイクルペットボトル導入 |
2012年 5月 | 再生PET樹脂80%使用、国産最薄※16μmのロールラベル開発・導入 |
2012年10月 | 再生PET樹脂100%の飲料用ペットボトルの導入、最薄シュリンクラベルの導入が評価され、平成24年度「循環型社会形成推進功労者等環境大臣表彰」を受賞 |
2012年10月 | 平成24年度「3R推進功労者等表彰」会長賞を受賞 |
2013年 2月 | 国産最軽量※となる29.8gの2Lペットボトルを「サントリー天然水」に導入 |
2013年 5月 | 植物由来原料を30%使用した国産最軽量※(11.3g)ペットボトルを「サントリー天然水」550mlに導入 |
2013年10月 | 平成25年度「3R推進功労者等表彰」農林水産大臣賞を受賞 |
2014年 1月 | ミネラルウォーターカテゴリーを除いて国産最軽量※となる31.3gの2Lペットボトルを、「伊右衛門」「サントリー ウーロン茶」などに導入 |
2014年 4月 | 再生PET樹脂80%使用、国産最薄※12μmのロールラベル開発・導入 |
2014年10月 | 平成26年度「3R推進功労者等表彰」会長賞を受賞 |
2014年10月 | 平成26年度「循環型社会形成推進功労者環境大臣表彰」を受賞 |
2014年10月 | 「CDP2014 Japan500」における「気候変動情報開示先進企業(CDLI)」と「気候変動パフォーマンス先進企業(CPLI)」に選定される |
2015年 1月 | 国産最軽量※となる2.04gの「ペットボトルキャップ」導入 |
2015年11月 | CDPがサントリー食品インターナショナル(株)を「気候変動パフォーマンス先進企業」(Aリスト)に2年連続で選定 |
2016年 1月 | 世界初!飲料用ペットボトルに植物由来原料30%使用したキャップを導入 |
2016年 1月 | 植物由来原料100%使用ペットボトルの開発に向けた実証プラントを米国で建設決定 |
2016年 9月 | 飲料用ペットボトルに植物由来原料を30%使用した国産最軽量※となる1.85gの キャップを導入 |
2016年10月 | サントリー食品インターナショナル(株)が「循環型社会形成推進功労者環境大臣表彰」を受賞 |
2016年11月 | サントリー食品インターナショナル(株)が「CDPウォーター2016 Aリスト企業」に選定 |
2017年 8月 | サントリーグループの国産商品において国際的な森林管理認証「FSC®認証」を取得した紙製包材を順次採用 |
2017年10月 | サントリー食品インターナショナル(株)が「CDPウォーター Aリスト企業」に2年連続で選定 |
2017年10月 | サントリーの2工場が平成29年度緑化優良工場等表彰において「関東経済産業局長賞」「日本緑化センター会長賞」を受賞 |
2018年 3月 | 飲料用PETプリフォーム製造における「FtoPダイレクトリサイクル技術」を開発 (世界初) |
2018年 6月 | ESG投資の代表的指標「FTSE4Good Index Series」の構成銘柄に選定 |
2018年 6月 | 「SBT(Science Based Targets) イニシアチブ」の認定を取得 |
2018年 8月 | 飲料用PETプリフォーム製造における「FtoPダイレクトリサイクル技術」による製造開始 |
※ いずれも導入時点
以上