ニュースリリース

ニュースリリース

  • No.SBF0614(2018/1/23)

サントリー食品インターナショナル株式会社
2018年国内主要ブランド戦略

【2017年振り返り】
 2017年の国内飲料総市場は、7月の猛暑、8月の冷夏、10月の台風等での多雨など、天候による影響はあったものの、年間でほぼ前年並みの水準と推定されます。
 サントリー食品インターナショナルは、ブランドの強化や新規需要の創造に取り組むことにより、国内事業の販売数量は市場を上回る対前年103%となりました。

 国内事業の中核ブランドである「サントリー天然水」は、積極的なマーケティング活動や新たなカテゴリー展開を行いました。既存商品が好調に推移したことに加え、4月より発売した「サントリー天然水 PREMIUM MORNING TEA」はカテゴリーの枠を越えた今までにない商品としてお客様から好評をいただき、ブランド全体の販売数量は対前年740万ケース増(7%増)となり、2年連続で1億ケースを突破(1億800万ケース)しました。
 「BOSS」については缶コーヒー市場が前年を下回ると推定されるなか、年間を通して様々なマーケティング活動を行いました。主力商品である「プレミアムボス」「レインボーマウンテンブレンド」「贅沢微糖」「無糖ブラック」「カフェオレ」に注力したことに加え、「BOSS」の発売25周年を記念した「プライドオブボス」を9月に発売し、185g缶市場の活性化を図りました。また、コーヒーの新たな飲用スタイルを提案する商品として、4月に発売した、ペットボトルの「クラフトボス」が好調に推移し1,000万ケースを超えるヒット商品となりました。これらにより、「BOSS」ブランド全体の販売数量は対前年580万ケース増(6%増)の9,900万ケースとなりました。

 このほか、「伊右衛門」は、3月に中味・パッケージをリニューアルし、お客様が求める「上質な急須のお茶」の色・香り・呈味(ていみ)をペットボトルのお茶で実現しました。積極的なマーケティング活動も奏功し、ブランド全体の販売数量は対前年102%の5,640万ケースとなりました。

 また、ロングセラーブランドの「サントリー烏龍茶」は、5月に中味・パッケージをリニューアルし、あらためて烏龍茶の独自の価値と美味しさを訴求したことにより、お客様から支持をいただき、ブランド全体の販売数量は対前年102%の2,620万ケースとなりました。

 結果、当社の国内事業の販売数量は4億4,290万ケース(103%)を達成し、25年連続で前年を上回りました。


【2018年 事業方針】
 お客様の健康志向や品質に対する意識の高まりなど、2018年の飲料業界を取り巻く消費動向は、今後ますます変化していくと予測されます。

 2018年はブランド強化と新規需要の創造を軸に、変化に対応した様々な取り組みをすすめ、さらなる成長を図り、国内事業において、4億4,710万ケース(対前年101%)の販売を目指します。

(1)メガブランドの強化
健康志向の高まりや働き方などの変化により、お客様のニーズは多様化し、なかでも水、コーヒー、お茶カテゴリーへの関心がさらに高まっていくと推測されます。こうした中、当社は「サントリー天然水」、「BOSS」、ならびに「伊右衛門」「サントリー烏龍茶」等の無糖茶カテゴリーを活動の柱としてこれまで以上に重点をおき、積極的なブランド投資を行い、取り組みの強化を図ります。

(2)高付加価値戦略の推進および、新たな価値の創造
「クラフトボス」「PREMIUM MORNING TEA」といった当社独自の新たな付加価値を持った商品を今後も継続して投入します。また、引き続きお客様の潜在的ニーズを捉えた商品開発を率先して行い、新しい容器や容量への取り組みも継続していきます。

(3)自販機チャネルでの開発推進
自販機チャネルにおいては、引き続き、総合飲料サービスに注力し、ニーズに応じた機材開発や既存の発想にとらわれない当社ならではの特長を持った自動販売機専用商品の開発、さらにはエリア毎のオリジナルキャンペーンの推進により、オフィスや工場などにおける需要獲得を目指していきます。

 主なブランドの活動内容および、2017年実績・2018年計画は以下のとおりです。

■「サントリー天然水」
「サントリー天然水」は、“清冽でおいしい水”“ナチュラル&ヘルシー”という独自のブランド価値のさらなる向上を引き続き図っていきます。また、昨年好評いただいた「PREMIUM MORNING TEA」をはじめとするフレーバーウォーター(有糖)を引き続き育成することに加え、本体含めた無糖カテゴリーを強化します。
さらに、本年はサントリーグループのコーポレートメッセージである「水と生きる SUNTORY」に込めた思いを天然水ブランドの活動を通じて、いっそうお客様に理解・共感いただける様、取り組みを強く推進していきます。
このような活動によりミネラルウォーター市場におけるNo.1のポジションをより強固なものにし、今までにない「新しいおいしさ・愉しさ」をお客様に提案していきます。

※インテージSRI・ミネラルウォーター市場・2017年1-12月計「サントリー天然水」ブランド累計販売金額 業態:スーパー、コンビニエンスストア、ドラッグストア計


■「BOSS」
「BOSS」は、引き続き、主力商品である缶コーヒーにおいてはヘビーユーザーとの絆の「深化」を、また、伸長する「クラフトボス」などのペットボトルコーヒーや「ラテベース」などの濃縮タイプコーヒーにおいては更なる「進化」をテーマに、ブランドの育成・強化を図ります。
本年2月には発売25周年を記念した「プライドオブボス」シリーズから、第2弾を発売します。
また、本年7月にサントリーコーヒーロースタリー(株)海老名工場が本格稼動し、高機能焙煎機を導入するなど品質面からも「BOSS」ブランドをはじめとするコーヒー飲料事業の活性化を図っていきます。

■無糖茶カテゴリー
(「伊右衛門」「サントリー烏龍茶」「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶」)
「伊右衛門」は、2004年の発売以来、京都の老舗茶舗「福寿園」の茶匠が厳選した国産茶葉を使用した旨み豊かな味わいの緑茶として、多くのお客様から好評をいただいています。本年3月には、中味・パッケージをさらに進化させ、新登場します(ニュースリリースNo.SBF0615参照)。
また、高い評価をいただいているトクホ茶販売数量No.1の「伊右衛門 特茶」は本年2月に、発売以来初めてとなるリニューアルを実施し、そのポジションをさらに磐石なものとしていきます。(ニュースリリースNo.SBF0616No.SBF0617参照
昨年、中味・パッケージをリニューアルし好調を維持している「サントリー烏龍茶」「やさしい麦茶」はともに市場において確固たるポジションを築くべく、本年もより一層、マーケティング活動を強化します。

※インテージSRI・トクホ茶市場・2014年1月-2017年12月「伊右衛門 特茶」販売金額 業態:スーパー、コンビニエンスストア、ドラッグストア計

(単位:万ケース、%)

 

2017年実績前年比2018年計画前年比
サントリー天然水 10,800 107 11,250 104
BOSS 9,900 106 10,040 101
伊右衛門 5,640 102 5,670 101
グリーンダカラ 3,050 119 3,340 110
サントリー 烏龍茶 2,620 102 2,650 101
PEPSI 2,190 87 2,190 100
オランジーナ 800 71 800 100
特定保健用食品 計 2,600 93 2,350 90
国内飲料 計 44,290 103 44,710 101


〈ご参考〉サントリーグループの環境活動について
 サントリーグループは、「人と自然と響きあう」という企業理念のもと、自然の恵みに支えられている企業の責務として環境経営を推進し、持続可能な地球環境を次世代に引き継ぐためにさまざまな環境負荷低減活動を行っています。サントリー独自の「2R+B」に基づいた、容器包装の取り組みのほか、水源涵養林として高い機能を持つ森を育てるサントリー「天然水の森」の活動など、さまざまな活動を続けています。

●容器包装における「2R+B」
ペットボトル開発において、樹脂使用量の削減と再生素材の使用により徹底した資源の有効利用を図りつつ、可能な範囲で石油由来原料を再生可能原料で代替していく考え方(Reduce・Recycle+Bio)です。Reduce(リデュース)ではボトル本体だけでなく、ラベルやキャップを含めた徹底した軽量化を推進、Recycle(リサイクル)ではわが国で初めてボトル to ボトルのメカニカルリサイクルシステムを構築、Bio(バイオ)では「サントリー天然水」(550ml)に植物由来原料を30%使用したペットボトルをすでに導入し、植物由来原料100%使用ペットボトルの開発にも取り組んでいます。また、2016年春には、植物由来原料を30%使用したキャップを世界で初めて導入しました。
サントリーグループは、これからも、ニーズに合わせた商品開発や容器を取り巻く環境対策に積極的に取り組んでいきます。

※2016年1月当社調べ


●16年目を迎える「天然水の森」活動
サントリーグループでは、工場で汲み上げる以上の地下水を育むため、工場の水源涵養エリアで水を育む森づくり「天然水の森」活動を2003年から行っています。その規模は全国14都府県、20箇所、総面積およそ9,000haとなり、工場で汲み上げる量以上の地下水を生み出す森を育むという目的を達成するには、すでに十二分な広さです。2020年目標として、工場で汲み上げる量の2倍の地下水を生み出す広さに拡げるべく、12,000haに拡大することを掲げています。また、子どもたちに水の大切さを伝える次世代 環境教育「水育」は、国内での活動だけでなく、ベトナムでも実施しており、海外でも水に関する様々な活動が始まっています。

●「CDPウォーター Aリスト企業」に2年連続で選定
水源涵養活動や工場での水使用量の削減活動などにおいて、「CDP」から高い評価を受け、「CDPウォーター2017 Aリスト企業」に選定されました。
「CDP2017」では、サントリー水科学研究所や地元の大学などの専門機関と連携した科学的根拠に基づく水源涵養活動などの「自然環境の保全・再生」、また水使用量の削減を目的とした工場での水のカスケード利用などの、水資源の有効活用を促進する「環境負荷低減」が評価されたものと考えています。

※製造工程で使用する水を冷却水や洗浄水などグレード(洗浄度)毎に分類し、高いグレードが要求される用途から次のグレードでまかなえる用途へ段階的に再利用を図る技術

以上

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