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酵母の健康診断(遺伝子診断)ができるようになりました

ビール酵母の成り立ち

ビール酵母はS. cerevisiaeとその近縁種が自然交雑した後、異種染色体間で多数の乗り換えが生じ、複雑な染色体構造を持つようになったと考えられます。

染色体とゲノムの関係
現在のビール酵母が出来るまで

DNAマイクロアレイを用いて株ごとの染色体構造の違いを比較する方法

ゲノムDNAを酵素で切断し、DNAマイクロアレイと反応させると各染色体の構造や数を推定することができるようになりました。

Yの染色体構造を持った株が何らかのストレスを受けて、XやZの染色体構造に変化した場合も、この方法で検出することができるようになりました。

酵母のゲノム構造変化
MDプレート法

さらに、ビール製造現場で酵母のゲノム構造変化を監視するために、DNAマイクロアレイよりも迅速かつ簡便なMDプレート法という方法を開発しました。

このプレートで酵母を生育させると、色の違いで健康な酵母(白色コロニー)と変異が生じた酵母(赤色コロニー)を見分けることができます。

このような、いわば「酵母の健康診断」を行うことにより、よりよい状態の酵母でビール製造を行うことができるようになり、お客様により美味しいビールをお届けできるようになりました。

参考文献
久保田寛・中尾嘉宏 日本醸造協会誌105巻 8-15 (2010)
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※部署名、役職名、写真は、制作(インタビュー)当時のものです。

※部署名、役職名、写真は、制作(インタビュー)当時のものです。

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