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地下水の可視化への挑戦(水科学研究所)

サントリー天然水や、ザ・プレミアム・モルツをはじめとするビール類の仕込みに使用する天然水は、各地の自然の恵みである地下水を汲み上げ、ミネラル分を人工的に添加したり、成分を加工したりしていない、自然本来のおいしさを持つ水です。
地下水は、長い時間をかけて少しずつ地層の中を流れています。貴重な水資源を大切に使っていくためには、雨や雪として降ってから地中に浸み込み、工場に至るまでの間、どこをどのように流れているのかを知ることが不可欠です。しかしながら地下水は文字通り地下深くに存在しているので、河川のように直接その流れを見ることはできません。水科学研究所では、コンピュータを使ったシミュレーションによって「見えない地下水の可視化」に挑戦しています。雨や雪、地形や地質、湧き水や河川など水源地の情報を細かく収集し、数値計算によって地下の水の流れを予測するのです。

地下水の流れのイメージ
地下水の流れのイメージ
現地観測の様子
現地観測の様子

精度の高いシミュレーションには、精度の高い現地の情報が欠かせません。特に湧き水は、地下水が地表に出てくる場所なので、地下水の流れを捉える上で重要な情報です。これまでに私たちは、南アルプス白州工場の水源地をくまなく歩き回って約100の湧き水を見つけています。これらの場所をマッピングし、コンピュータで予測される湧き水の地点と合致するかどうか、細かく検証します。自然の姿は常に変化するので、現地での地道な調査と観測を続けています。

地下水の流れがわかると、地下水が育まれる場所や量を推定できるようになります。これらを総合的に解析し、天然水の森をはじめとする100年先を見据えた森づくりや土づくり、持続可能な水利用へ向けた様々な取り組みに役立てています。

水源地の様子
水源地の様子

※部署名、役職名、写真は、制作(インタビュー)当時のものです。

※部署名、役職名、写真は、制作(インタビュー)当時のものです。

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