シングルモルトウイスキー
「白州」の水のこだわり
「白州」の水は
どこから来ている?
「サントリー白州蒸溜所」で使われる水は、「天然水の森 南アルプス」がある山の地下深くで、長い歳月をかけて育まれています。
「白州」の水のこだわり
南アルプスの地下水(=天然水)は、工場のすぐ裏手に位置する花崗岩の山々で育まれています。約1400万年前に地下深くで生まれた花崗岩が、上に乗っていた堆積岩を崩しながら隆起し、ようやく地上に顔を出したところです。日本の花崗岩の中では、もっとも新しい部類で、同じ時期に形成された紀伊半島の巨大花崗岩などは、まだまだ地下深くに眠っています。
花崗岩は地下深くでゆっくりと冷やされて固まった岩なので、結晶が大きく、風化しやすいという特徴を持っています。風化した部分は水を通すため、地下水を育む力はとても大きいのですが、その反面、もろく、崩れやすいという欠点ももっています。
さらにこの山は、白州断層という巨大な断層と、それに付随する小さな断層が至るところに走っているため、地下の水の流れは、とても複雑です。硬度約30と、花崗岩としては比較的硬度が高いのも、そのためかもしれません。
この森で育まれた天然水は、およそ20年の歳月を経て「サントリー白州蒸溜所」の地下にたどり着きます。硬度30の水で醸されたウイスキーは、森の若葉や柑橘類を思わせる軽やかな味わいになり、山崎蒸溜所の、しっかりと飲みごたえのある重厚なウイスキーとは対照的な風味を楽しめます。
ウイスキーの仕込み水をマザーウォーターと言います。シングルモルトウイスキーは、マザーウォーターで割るのが理想的と、多くのウイスキーファンが口をそろえます。ぜひ一度、シングルモルトウイスキー「白州」を「サントリー天然水〈南アルプス〉」で割ってお試しください。また一味違った美味しさを楽しめるはずです。
「白州」の水は、
どんな森で育まれる?
「天然水の森 南アルプス」には、ミズナラやモミ、ツガなどが主役の天然の針広混交林と、カラマツの植林地が広がっています。さまざまな小鳥たちが暮らしており、早朝に鳴きかわされる小鳥たちの声はうるさいほどです。また、絶滅危惧種のクマタカも営巣している、生物多様性の高い森です。
「天然水の森 南アルプス」の取り組み
「天然水の森 南アルプス」の地質は花崗岩です。花崗岩は、水を育む力が大きい反面、風化しやすく、斜面崩壊が起きやすいという欠点もあります。下の写真は、表層崩壊により、植物だけでなく、森林土壌も全て流されてしまい、砂浜のようになってしまった斜面です。
こうした場所では、間伐材を使って土留めをし、これ以上土が流されないようにヤシネットで地表を覆い、地域性苗木(※)を植樹しています。それから10年。どうやら健康な森に戻りつつあり、健全な森林土壌も育まれ始めています。
その地域に自生している樹木から採種され、採種の場所・月日などのトレーサビリティが確かな苗木のこと
斜面崩壊地の緑化例山腹の大規模崩壊地をまずはシカ柵で囲む
周辺のカラマツの間伐材で土留めを施工
ヤシネットで土砂を止め、地域性苗木を植樹
10年後の様子。徐々に緑が再生し始めている
この活動に携わる専門家
石川 芳治
東京農工大学 名誉教授
「サントリー白州蒸溜所」の工場見学
「天然水の森 南アルプス」と地下の水脈でつながる「サントリー白州蒸溜所」では、ガイドツアーやウイスキーの飲み比べをお楽しみいただけます。
また、工場敷地内にあるバードサンクチュアリ(野鳥の聖域)では、さまざまな野鳥を見ることができます。
一度遊びに来てみませんか?
ツアーは予約が必要です。詳細は「サントリー白州蒸溜所」の公式ホームページをご覧ください。
サントリー白州蒸溜所の見学はこちらから