SUNTORY CHALLENGED SPORTS PROJECT
#51 「激しいラリーの応酬が楽しい。一戦一戦力を出し切って、目指すは東京パラ出場」
卓球 木川田 優大選手
サントリービジネスシステム株式会社所属
「TOMAX卓球クラブ」所属
Q.競技との出会いは?
僕は小学校は通常クラスに通っていたのですが、軽度の知的障がいがあったため、中学・高校は特別支援クラスに通いました。もともとバスケやサッカーなどの球技は好きでした。そして小学校4年生のとき、たまたま児童館にあった卓球台で友達と遊んだら、すごく楽しかったんです。それから卓球にのめり込むようになりました。中学から松戸市の卓球クラブ「TOMAX」に所属し、本格的に練習に励みました。基本を習い、色々な技を覚えることが楽しかったですね。中2のとき、初めて参加した障がい者スポーツの大会で金メダルをとることができ、努力を重ねた末に勝利する喜びも知りました。
Q.パラ卓球の魅力はどんなところにありますか?
パラ卓球は障がいの種類や程度によってクラス分けされますが、知的障がいのクラスは一般とまったく同じルールで試合が行われます。僕は攻撃型というより、ラリーを続けて相手のミスを誘うタイプです。激しいラリーの応酬は相手選手との対話のようなところがあって、すごくスリリングで、面白いです。
Q.これまででとくに印象に残っている大会は?
2017年12月にドバイで開催された「アジアユースパラ」ですね。決勝では強豪の香港の選手とフルセットを戦い、金メダルをとることができました。得意なフォアハンドで積極的にぶつかり、強い気持ちで、粘り強く戦ったことが勝利につながったんだと思います。最初に卓球を始めたころは、まさか自分がこんな風に海外の大会で活躍できるようになるなんて、思ってもいませんでした。
Q.競技を続けてきて大変だったことは?
中学時代はコーチから厳しく叱咤激励されることも多く、つらいと思うこともありました。高校時代は大切な試合が続き、精神的なプレッシャーを感じることがありました。今は社会人となり、高校時代より練習時間が短くなったので、その分、密度の濃い練習ができるよう心がけています。
Q.今年はインドネシアで開かれるアジアパラ競技大会にも出場しますね。
海外の強い選手と戦えるのが楽しみです。コンディションもよく、最低でもメダル獲得を目標に頑張ってきたいです。またアジアパラでは得意のフォアハンドだけでなく、バックハンドなども意識して多めに使い、プレーの幅を広げることにも挑戦したいです。
Q.今後の目標は?
やはり2020年の東京パラに出場することです。でも日本選手はライバルが多く、実力も拮抗しています。そのなかで着実に結果を出していくことが大事だと思います。いつもそうですが、心がけているのは目の前の一試合一試合を大切にして、力を出し切って戦うこと。メダルはその延長線上にあるものだと思います。
木川田 優大選手YUDAI KIKAWADA
サントリービジネスシステム株式会社所属
「TOMAX卓球クラブ」所属
●1999年9月2日生まれ
●千葉県出身
●卓球T11クラス ナショナルチーム候補選手 ※2018年10月4日現在
●主な大会出場実績
2017年 ドバイアジアユースパラ競技大会 男子単(優勝)
2018年 FIDジャパンチャンピオンシップ卓球大会(準優勝)
2018年 パラ卓球 中国オープン 団体(準優勝)
2018年 アジアパラ競技大会日本代表