SUNTORY CHALLENGED SPORTS PROJECT
#9 「コートに立ち続けているうちは、ずっと王者でいたい」
車椅子バスケットボール 佐藤 聡選手
「サントリーチャレンジド・アスリート奨励金」第1~2期対象選手
サントリーオフィシャルパートナーチーム「宮城MAX」所属
Q.競技との出会いは?
16歳のとき、交通事故に遭って車椅子を使うようになり、入院していた病院で知り合った方に誘われました。最初は「障がい者スポーツ=リハビリ」というイメージが強く、車椅子バスケットボールに抵抗があって「やりたくねえな...」と思っていました。
考えが変わったのは、実際に日本代表の試合を観戦してからですね。想像以上に激しい動きを見て「これはスポーツだ」と。そこから本格的に始めました。
Q.困難に直面し乗り越えた経験は?
パラリンピックのような大きな国際大会で悔しい思いをしたことは何度もあります。特にアジア勢に負けたときは辛かったです。ただ...あまり「困難」や「挫折」を感じるタイプじゃないんです(笑)。アスリートとして、そこが強みだと思っています。
Q.挑戦のなかで大切なことは?
「時間を有効に使うこと」です。私は福島でサラリーマンをしています。仙台で行われる週3回の練習には約1時間半、車を運転して通っています。貴重な練習時間を確保するためにも、日々のスケジューリングは大切です。練習がない日は、福島で地元チームの練習に参加するなどして、体調維持を心がけています。
Q.夢、目標は?
私はパラリンピックでメダルを獲得するという夢を果たせませんでした。でも日本代表の「夢」は、まだまだ続きます。宮城MAXには多くの代表選手が所属しています。彼らが表彰台に上がってくれたらうれしいですね。
私個人の「夢」は「日本選手権の連覇を続けること」です。今年、8連覇を達成しました。私がコートに立ち続けているうちは、ずっと王者でいたいです。
Q.読者の皆さんへメッセージをお願いします!
車椅子バスケの試合を見に来てください。テレビとは全然違いますよ。車椅子がぶつかり合う音、スピーディーなプレー。ぜひ"生"で感じてください。私たちの練習を見学することも出来ます。いつでもいらっしゃってください。
佐藤 聡選手SATOSHI SATO
「サントリーチャレンジド・アスリート奨励金」第1~2期対象選手
サントリーオフィシャルパートナーチーム「宮城MAX」所属
●1976年6月5日生まれ
●福島県郡山市出身/福島市在住
●16歳のときにバイク事故による脊髄損傷で車椅子生活となる。入院していた病院で知り合った方に誘われ車椅子バスケを始める。20代半ばから東京のチーム「NO EXCUSE」で活躍後、2011年に「宮城MAX」(サントリーオフィシャルパートナーチーム)に移籍。
●持ち点は1.0点でポジションはガード
●2008北京・2012ロンドンパラリンピック日本代表
●世界選手権大会(2014)・IWBFアジアオセアニアチャンピオンシップ(2015)日本代表