ADVISOR・FELLOWアドバイザー・フェローの紹介

※五十音順

  • 宮城 治男ADVISOR
    宮城 治男NPO法人 ETIC. 創業者

    1993年早稲田大学在学中に学生起業家のネットワーク「ETIC.学生アントレプレナー連絡会議」を創設。2000年にNPO法人化、代表理事に就任。01年、ETIC.ソーシャルベンチャーセンターを設立、社会起業家の育成支援を開始。2011年世界経済フォーラム「ヤング・グローバル・リーダー」に選出。文部科学省参与、中央教育審議会 臨時委員、内閣官房まち・ひと・しごと創生会議構成員などを歴任。

    メッセージ

    今、従来の「学校」を基盤とした教育の在り方が根本的に問われています。生成AIの登場やパンデミックが、止めを刺したといえます。
    次の世代がこの時代を生き抜く力を育むために私たちは何をすべきか。「子どもや若者が、自分の未知なる可能性・自然や他者とのつながりに気づく機会を提供したい」本事業が掲げるこの願い以上に、必要なことがあるでしょうか。
    それは自然、それを超えた大いなるものを敬い、調和を大切にしてきた日本人が本来得意としてきたことでもあり、地球を次代に受け継ぐという意味でも、その自覚とイニシアティブが世界からも待たれているように私は思います。

    次世代と社会や自然、そして人を繋いで機会を創造することがあらたな教育の役割になるなら、そこには中間支援組織を担うコーディネーター的なNPOなどがむしろ主役とならねばならず、大きく社会の資源が向けられていく必要があります。本事業はその突破口を開こうとしているといえます。NPOのみなさんには、ぜひこれを契機に来るべき役割に備え、骨太の志を問うてみて頂きたいです。

    実際に、教育や人材育成の世界観そのものが変わるような構造的な変革が求められる時に、第三の存在として企業がこの取組みを推進することに大きな意義があるといえます。時代とともに変容を求められる企業人にとっても、このプロセスに参画頂くことは、これからの役割や存在価値に向き合う大切な契機となるでしょう。

    この試みが、セクターを越えて共同創造していく未来の教育のダイナミズムを創り出す、力強い一歩となることを願っています。

  • 山極 壽一ADVISOR
    山極 壽一総合地球環境学研究所 所長

    1952年東京都生まれ。京都大学理学部卒、同大学院理学研究科博士後期課程単位取得退学。理学博士。ルワンダ共和国カリソケ研究センター客員研究員、日本モンキーセンター研究員、京都大学霊長類研究所助手、京都大学大学院理学研究科助教授、同教授、同研究科長・理学部長を経て、2020年まで第26代京都大学総長。人類進化論専攻。屋久島で野生ニホンザル、アフリカ各地で野生ゴリラの社会生態学的研究に従事。 日本霊長類学会会長、国際霊長類学会会長、日本学術会議会長、総合科学技術・イノベーション会議議員を歴任。
    現在、総合地球環境学研究所 所長、2025年国際博覧会(大阪・関西万博)シニアアドバイザーを務める。南方熊楠賞、アカデミア賞受賞。著書に『人生で大事なことはみんなゴリラから教わった』(2020年、家の光協会)、『スマホを捨てたい子どもたち-野生に学ぶ「未知の時代」の生き方』(2020年、ポプラ新書)、『京大というジャングルでゴリラ学者が考えたこと』(2021年、朝日新書)、『猿声人語』(2022年、青土社)、『動物たちは何をしゃべっているのか?』(2023年共著、集英社)、『共感革命-社交する人類の進化と未来』(2023年、河出新書)、『森の声、ゴリラの目-人類の本質を未来につなぐ』(2024年、小学館新書)など多数。

    メッセージ

    離乳後数年と10代の思春期は、他の生物には見られない人間特有の成長過程であり、人間は、その時期の生命を守るために、共感力を伸ばし、共に食べ、共に育てる社会を作ってきました。しかし、今、地域の力が弱り、貧困、不登校など、困難に直面する子どもが増えています。さらに、VUCAと言われる時代にも関わらず、都市やインターネットの人工的で安定的な環境にのみ生きる人間は、変化や想定外の事象に脆弱です。

    今、人の生き方や子どもの成長についてのパラダイムシフトが求められています。これまでは「自立」を目指してきましたが、これからは、「自分自身をも変化」させながら、「異なる個性や能力を持つ他者との関係を構築」し、「過去にない未来を共創」して、想定外の事態をも乗り越え生き抜く力(レジリエンス)こそが求められます。そして、それらを体得するために、地域の自然や文化に接し身体化するプロセスが重要になるのです。

    意欲・希望・夢を持ってチャレンジする力を涵養するために、NPOとの支援や協働を通して、子どもたちへの身体性を伴う体験提供や地域でのつながりづくりに取り組む「君は未知数 empowered by SUNTORY」の志と活動は、今こそ必要な民間公益活動であり、期待しています。

  • 小国 士朗FELLOW
    小国 士朗株式会社 小国士朗事務所
    代表取締役

    2003年NHKに入局。ドキュメンタリー番組を制作するかたわら、150万ダウンロードを記録したスマホアプリ「プロフェッショナル 私の流儀」の企画立案や世界150か国に配信された、認知症の人がホールスタッフをつとめる「注文をまちがえる料理店」などをてがける。2018年6月をもってNHKを退局し、現職。“にわかファン”という言葉を生んだ、ラグビーW杯のスポンサー企業アクティベーション「丸の内15丁目Project.」やみんなの力で、がんを治せる病気にするプロジェクト「deleteC」、高齢者が地域のサッカークラブのサポーターになって心身の健康を取り戻す「Be Supporters!」など、幅広いテーマで活動を展開している。著書に「笑える革命 」(光文社)他。

    メッセージ

    「サントリーが、NPO支援をするための基金を作る」。この話を聞いて、最初に思ったことは「え、なんで?」でした。ずいぶんと唐突な話だなと思ってしまった(すいません)。

    だから、僕はいろいろ質問しました。その回答には納得できるものもあれば、なんだかちょっとキレイゴトすぎませんか…というものもありました。だから、僕はもっと質問しました。そうしたら、ひとつだけよくわかったことがありました。それは「サントリーはNPOに対して、本気で可能性を見出している」ということでした。僕も、分野は違いますがNPOを運営していたりもするので、このサントリーの姿勢は素直に嬉しかった。
    そして、すぐさま思ったのは、サントリーといえばやっぱり「やってみなはれ」じゃないですか。何かを「やってみたい!」という衝動に駆られたすべての人の背中を、おおらかに、力強く押してくれる不思議な力を宿す言葉です。

    で、僕が思うに、「サントリー“君は未知数”基金」って言い換えれば「NPOのみなさん、ぜひぜひやってみなはれ!基金」なんじゃないかと。いや、違うのかな。こんなこと言ったら「あんまりええ加減なこと言わんといてください!」と怒られるのだろうか。いや、でも、絶対そうだと思う。だから、本気でなにかをやっている、あるいはやろうとしているNPOのみなさん、これはきっとチャンスです。全力の応募を心からお待ちしています!

  • 能島 裕介FELLOW
    能島 裕介尼崎市こども政策監/
    尼崎市教育委員会参与

    兵庫県神戸市生まれ。大学在学中、阪神・淡路大震災で被災した子どもたちの支援活動に従事。大学卒業後、株式会社住友銀行(現・株式会社三井住友銀行)に入行。その後、大学時代に行っていた活動をNPO法人化するため同行退職。2000年、特定非営利活動法人ブレーンヒューマニティー設立。同法人理事長に就任。子どもたちを対象とした学習支援、野外活動、不登校児童の支援、困窮世帯の子どもたちの支援などを展開。2017年、同法人理事長を退任。2013年から尼崎市参与を務め、尼崎市教育委員会教育次長などを経て現職。それ以外にも公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン理事、公益社団法人ハタチ基金理事、一般社団法人全国子どもの貧困・教育支援団体協議会副代表理事、関西学院大学非常勤講師なども務める。

    メッセージ

    人は生まれながらにして自由で、その可能性は無限にある、まさに未知数なのだと思います。しかし、「それは無理」「それは無謀」「それは危険」そんなことを大人たちに言われ続けるなかで、子どもたちは「言っても無駄」「やっても無駄」ということを学習します。本当は未知数で、無限であるはずの可能性が、大人たちによって制限されているようにも感じます。
    この呪縛から子どもたちや若者たちを解き放つことができれば、子どもや若者はもっとたくさんのチャレンジをして、時に失敗し、その体験のなかから多くのことを学ぶのだと思います。「サントリー“君は未知数”基金」は子どもたちや若者が本来の姿を取り戻すための、とても大切な支えになると思います。

  • 藤井 基貴FELLOW
    藤井 基貴静岡大学教育学部 准教授

    名古屋大学高等教育研究センター特任講師を経て、2008年4月より現職。静岡大学では第2期・第3期「若手重点研究者」に指定され、2022年度より「静岡大学研究フェロー」。学長補佐(2019~2021)、国際連携推進機構・副機構長(2019~)を歴任し、2023年に静岡大学現代教育研究センター・センター長に就任。学外では文部科学省中央教育審議会・専門委員(2011~2021)、日本オリンピック委員会・強化スタッフ(2023~)等を務める。主宰する研究室では防災教育の振興に取り組み、兵庫県等主催「1.17防災未来賞」では5回の「ぼうさい大賞」を含む、11回の受賞歴がある。2022年に一般社団法人BOSAI Edulabを共同設立。専門は教育学(教育哲学・教育史・道徳教育)。

    メッセージ

    体験とは何か?それは自分の知らない世界に出会うことであり、自分の知らない自分に出会うことでもあります。豊かな体験は人間の感性や知性を刺激し続け、学びや成長の糧となってくれます。子どもたちにはそんな体験を存分に味わって欲しいと願います。
    そのためには大人たちの力が欠かせません。体験は子どもたちと大人たちの間で意味づけられ、価値づけられることによって一層その真価を発揮してくれるものだからです。本活動は子どもたちに多様な体験機会を創出し、本気で向き合ってくれる取組を支援します。
    これはサントリーの新たな挑戦であり、私たちの社会にとっても必要な挑戦です。未知なる君の向こうの新たな未来を共に創り上げましょう。

  • 水谷 衣里FELLOW
    水谷 衣里株式会社 風とつばさ
    代表取締役

    三菱UFJリサーチ&コンサルティングにて、民間公益活動に関する調査研究や政策立案、企業の社会貢献活動、CSR/CSVの実現に向けたコンサルティングに従事。
    2017年に独立後も、引き続きソーシャルファイナンス・インパクト投資・コミュニティ投資・ベンチャーフィランソロピーといったソーシャルセクターの資金還流や、ソーシャルベンチャーの経営支援に携わる。
    また財団等の支援組織へのサポートやコンサルティング、企業人材の育成や越境学習のコーディネート等を行う。
    シンクタンク在籍中には、東京工科大学メディア学部に専任教員として、ソーシャルイノベーション、ソーシャルアントレプレナーシップ等に関する教育・研究に従事した。
    その他各種執筆や講演、コーディネーションを通じて、当該分野への知的貢献を続ける。

    メッセージ

    「子どもたちの可能性を信じる」
    次世代エンパワメントプログラム「君は未知数 empowered by SUNTORY」には、そんな思いが込められていると感じます。
    そして、子どもたちの「未知なる可能性」を応援する大人たちを、真正面から支え、共に歩む。そんな思いに裏打ちされたプログラムでもあると感じます。
    「いいことばかりじゃない。でもこの世界は生きるに値する」
    「自分も、この世界も、可能性に満ちあふれている」
    そう思える子どもや若者を1人でも増やすために、私たち大人が出来ることを、プログラムに関わる全ての皆さんと共に模索したいと思います。

  • 山本 未生FELLOW
    山本 未生一般社団法人 World in You
    共同設立者・代表理事

    国境やセクター、世代などの境を越え、一人ひとりが社会を良くする一歩を踏み出しあうChange-making communitiesを人生のビジョンに活動。大学時からソーシャルとビジネスセクターの橋渡しに関心を持ち、社会起業家との協働・支援(SVP東京)、住友化学、McKinsey & Companyを経て、2011年東日本大震災を機にWIA(その後WIT、現World in You)を共同設立、2013年より代表理事。
    World in Youを通じて、組織・セクター・国などの様々な境界を越えてより良い社会を目指して共創するリーダーや組織、コミュニティを育てている。日本のソーシャルイノベーションを海外に広める動きも行う。
    2005年東京大学教養学部総合社会科学科国際関係論課程卒業。2013年MITスローン・スクール・オブ・マネジメントでMBA取得。

    メッセージ

    子どもたちの未知数なパワーを信じ、彼らが可能性を探求し発揮できる機会をとどけたり、私たちに何ができるかを問い直す仲間が、日本中世界中に色とりどりに、多層的な網のように厚く広がっていくことを願っています。
    そのような取り組みを周囲に先駆けて行ってきた非営利団体の皆さんが、活動の発展に投資できるようにと、「サントリー“君は未知数”基金」は、日本ではまだめずらしい、広い使途に活用できる助成金です。「自分たちの活動の可能性は未知数」と創造力を膨らませて応募していただけることを楽しみにしています!