Liqueur & Cocktail

スピリッツ入門 4.テキーラ 製法と種類

テキーラの製法

原料の竜舌蘭の一種、アガベ・アスール・テキラーナ(ブルーアガベ)は6年〜8年ほどで生育し、大きなものでは直径70~80cm、重さ30~40kgにまで成長した球茎のものを使用する。
まず斧で割り、煉瓦製のオーブンまたは蒸気圧力釜に入れて蒸し焼きにすることによりアガベ(ピニャ)に含まれるイヌリンを糖化させる。次にそれをローラーにかけて砕き、搾り、温水をかけ、残った糖分を十分搾り出す。その液を発酵させ、単式蒸溜器で2回以上蒸溜する。
尚、1994年に設立されたテキーラ規制委員会によって厳しい基準が設けられている。多岐にわたるが、主な規定は次の通り。

  • 主原料はブルーアガベでなくてはならない。
  • 原産地呼称で保護された品質優良なブルーアガベを産出する指定産地ハリスコ州、グアナファト州、タマウリパス州、ナヤリ州、ミチョアカン州で栽培されたアガベを使用し製造されたものであること。
  • 原料のブルーアガベを51%以上使用し、蒸溜は最低2回。

テキーラの基本的な製法  
 

テキーラの種類

まず原料の使用割合によって、ふたつのカテゴリーに分類される。
ひとつは「100% De Agave」でアガベ100%使用のもの。もうひとつはスタンダードなテキーラ(かつてはミクストと呼んでいた)で、アガベ51%以上を使用し、他に砂糖やブドウ糖などで補糖したものである。
蒸溜所はメキシコ政府公認規格(Norma Oficial Mexicana/NOM)による生産者番号を製品ラベルに記載(例/サウザは1102)しなければならない。
品質区分もNOMで管理されており、貯蔵熟成の有無、熟成期間によって3つのタイプに分類される。
ブランコ Blanco/ブランコは白(White)のことで、シルバー(Silver)とも呼ばれる。蒸溜後、熟成しないで瓶詰め。無色透明で、シャープな香りが特長。ただし蒸溜後60日以内の熟成ならばブランコと名乗れる。
ゴールド Gold/ブランコと樽貯蔵したもの(レポサドもしくはアネホ)のブレンド品。単にカラメルで着色したものもある。Oro(オロ=Gold)とも言う。商標にあるゴールドとは異なる。
レポサド Reposado/レポサドとは短期熟成“仮眠”(Rested)を言う。樽の大きさ、材質は問わず、2ヵ月以上、1年以内の熟成のもの。薄い黄色で、ほのかに樽の香りが感じられる。
アネホ Anejo/アネホは英語のAgedにあたる。600L以下のオークの樽で1年以上の貯蔵熟成が義務づけられている。
エクストラ・アネホ Extra Anejo/600L以下のオークの小樽で3年以上貯蔵熟成させたもの。

テキーラ製品情報

4.テキーラ

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