サントリー ワイン スクエア

登美 甲州と多彩なサントリーの甲州ワインたち

2024.11.18記事: 岩田渉(アンバサダー)

皆様、こんにちは!サントリーワイン・ブランドアンバサダーのソムリエ 岩田です。今回は前回でも紹介させていただきました「Decanter World Wine Award 2024(DWWA 2024)」にて日本ワインとして過去最高の賞である「Best in Show」を受賞した、サントリーフロムファーム 登美 甲州 2022と共に、その他数多くの魅力的な甲州ワインをこの場を借りてご紹介させていただきます!

登美 甲州と多彩なサントリーの甲州ワインたち

DWWA 2024 で最高賞のBest in Showを獲得した、登美 甲州 2022

ここ最近も登美 甲州 2022の話題をSNS等でよく見かけますが、限定的なアイテムということもあり、まだまだテイスティングしたことがない方が多数かと思います。登美 甲州にはなかなか出会えませんが、その他の甲州のキュヴェに関しても特徴的なものばかりですので、是非この機会にお試しください!

まずはBest in Showを受賞した登美 甲州 2022です。このキュヴェはまさにサントリー日本ワインチームが誇るフラッグシップであり、最高品質の「甲州」を目指した挑戦の結晶とも言えます。甲州の中でも素晴らしい系統を選抜して植え、さらに一本あたりの樹に対してぶどうの収量を減らすことで、しっかりと栄養を集中させ、より凝縮感のあるぶどうを得ることができます。そして収穫時にも完熟したぶどうのみを数回に分けて厳選して収穫することで、ぶどう由来の熟したフルーツの豊かな香りと多層的なフレーバーが見事に調和し、ワインの中に表現されます。

Decanter World Wine Award 2024 のその他の受賞ワイン

素晴らしい味わいと品質を誇る登美 甲州 2022ですが、Decanter World Wine Award 2024にて評価されたのはこのキュヴェだけではありません。

DWWA 2024 の受賞ワイン
サントリーフロムファーム 登美 甲州 2022   Best in Show
サントリーフロムファーム 登美の丘 甲州 2022 金賞
サントリーフロムファーム 甲州 日本の白 2021 銀賞

上記のように兄弟分でもある、登美の丘 甲州 2022も金賞を受賞しています。こちらのキュヴェであれば、まさに同じパッションでつくられた、同様のスタイルを持つ甲州で、登美 甲州 2022と同様の緻密さや洗練された味わいをより身近に楽しむことができます。

ワインのみらいシリーズの甲州

立科圃場の甲州

そしてここ最近、テロワールを表現する品種としての甲州のポテンシャルの高さを示すのが、サントリーがリリースする「ワインのみらい」シリーズの甲州。これはつくり手が「こんなワインがあったら面白いのでは?」という想いをきっかけに実現したシリーズです。
例えば、甲州の主要産地といえば皆様ご存じの山梨県ですが、より標高が高く(標高なんと780m!)、冷涼な長野県立科町で栽培されたぶどうでつくられる「立科町 甲州 冷涼地育ち 2023」は、まさに冷涼な気候環境がワインの中で素直に表現されているテロワールの魅力が詰まった一本。
この土地でブドウぶどう栽培が始まったのは2016年。立科という冷涼地で栽培される甲州は、非常にイキイキとしたフレッシュな酸を持ち、フルーツの香りも爽やかさをハイライトするような柑橘系のアロマが中心となります。どちらかというと一般的な甲州は和梨のような香りがメインとなるので、このように清涼感あふれる、キリッとしたタイプの甲州は今までにないスタイルのワインです。

南アルプス圃場の甲州

そして気候違いの甲州をぜひ飲み比べたい!ということでしたら、「ワインのみらい 南アルプス 甲州 風立つ畑育ち 2023」と「ワインのみらい 豊富の丘 甲州 太陽の畑育ち 2023」をお試しください。
前者のキュヴェには甲府盆地を一望できる富士川沿いからの風が流れ込む、水はけの良い広大な南アルプスの畑で栽培されたぶどうが使用されております。この土地で栽培を始めて4年というまだまだ短い月日ですが、すでに土地の個性をワインの中に感じることができます。山梨らしい豊かなフルーツがもたらす凝縮感のある果実味と、風がもたらす爽やかさが、すっきりとした伸びやかな酸の質感に現れており、ボリューム感がありながら、フレッシュさが調和する味わいとなります。
そして後者のキュヴェは「太陽の畑育ち」という名前が示すように、太陽の恩恵を存分に受けて育った甲州からつくられます。「豊富」は山梨県の盆地中央部に位置し、朝から夕方まで日照を遮るものがなく、常に温かみある太陽の燦々とした陽気に恵まれます。それによってここの甲州はよりぶどうの凝縮感が強くなり、より豊かでフルーティーな味わいを楽しむことができます。そして果実もよく色づくことで甲州らしいほんのりと感じられる果皮由来の苦味がコクとなって更なる奥深さを味わうことができます。

これら以外にも数多くの甲州をリリースし続けているサントリー日本ワインチーム。「登美 甲州」のようにゴールがない最高品質を目指し続けるようなフラッグシップもあれば、甲州の品種としての多彩さ、そして産地と掛け合わさることで現れる多様性とそのポテンシャルを追求する「ワインのみらい」シリーズ。
この甲州という品種が世界の銘醸白ワインにおいて、その土俵に立ち、今以上に輝く姿をサントリー日本ワインチームの皆様と共に、日本人のソムリエの一人として、一緒に目指していきたいと思います!

ソムリエ 岩田 渉

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