サントリー ワイン スクエア
1989年愛知県生まれ。同志社大学在学中、留学先のニュージーランドでワインに魅了され、2014年にソムリエ資格を取得。2017年「第8回全日本最優秀ソムリエコンクール」優勝。2018年「第4回A.S.I.アジア・オセアニア最優秀ソムリエコンクール」優勝。2019年よりサントリーワイン・ブランドアンバサダー。京阪グループのフラッグシップホテルTHE THOUSAND KYOTOのシェフソムリエを務める。いま日本で最も注目されるソムリエの一人。
2023.09.08記事: 岩田渉(アンバサダー)
皆様、こんにちは!サントリーワイン・ブランドアンバサダーのソムリエ 岩田です。
今日のコラムは先日行われました「日本ワインコンクール 2023」で金賞を受賞した2つのワインのご紹介です。「日本ワインコンクール」とは、その言葉の通り日本で生育されたぶどうを100%使用した「日本ワイン」を対象としたコンクールであり、国内においても非常に注目度の高い品評会です。サントリーの日本ワインも毎年出品し、数々の賞を今まで獲得している中で、今回は「国内改良等品種」において、唯一の金賞を獲得し、そして部門最高賞も勝ち取った「サントリーフロムファーム 塩尻マスカット・ベーリーA 2019」、そして同じく「スパークリングワイン」部門において、金賞及び部門最高賞を獲得した「サントリーフロムファーム 津軽 シャルドネ&ピノ・ノワールスパークリング 2020 グリーンエティケット」の魅力と楽しみ方について、ご紹介いたします!
まずは「サントリーフロムファーム 塩尻マスカット・ベーリーA 2019」ですが、今回の「国内改良等品種」において113品の出品があった中で唯一の金賞受賞アイテムであり、いかに厳しい審査の中、厳選されたものであるかという事がこの結果からもお分かり頂けると思います。
山梨県で多く栽培されている(全生産量の55.5%)マスカット・ベーリーAが、この長野県(3位だが全体の8.6%)塩尻地区のテロワールでも高品質を生むことができるという事実を改めて証明したことにもなりました。丁寧に育まれたマスカット・ベーリーAでつくられるこのワインの魅力は幅広いシチュエーションで楽しむことができるということだと思います。
残暑が残るこの季節に置いても、少し冷蔵庫で冷やして飲むと、よりジューシーで生き生きとした味わいが楽しめます。デパ地下で買ったコールドミート(サラミ、生ハム、パテなど)の盛り合わせなどと一緒に軽やかに楽しむのも良いですね。
そしてこれからの季節、美味しい山の食材が次々と出てきます。そんな秋の味覚にも合わせるのもおすすめです。このワイン特有の軽やかな土のような香りに合わせて、特にキノコを使った料理とはこの時期ならではのペアリング。焼き椎茸、舞茸の天ぷらなどの居酒屋的なおつまみから、少し雰囲気を変えてトマトとキノコを合わせたパスタなど、和食から洋食まで合わせられる、まさに日本の食卓にぴったりなワインです。
そしてもう1つ金賞及び部門最高賞を受賞した「サントリーフロムファーム 津軽 シャルドネ&ピノ・ノワールスパークリング 2020 グリーンエティケット」。日本ワインのスパークリングワインのポテンシャルの高さをじっくりと味わうことができるワインです。りんごのイメージが強い青森県津軽で栽培された、シャルドネとピノ・ノワールを使用し、いわゆる伝統的なシャンパーニュと同じ製法(瓶内二次醗酵)でつくられる本格的な味わいのスパークリングワイン。高品質なワインを証明する瓶内二次醗酵特有のフレッシュさ、複雑性、そしてエレガンスさを備えたワイン。津軽らしい、りんごのアロマに包まれる唯一無二のスパークリングワインです。
普段からシャンパーニュが好きで飲まれている方に、ぜひ試していただきたい一本です。ワイン好きの友人とのホームパーティにも喜ばれるでしょうし、贈り物にも相応しいワインだと思います。
飲み方も、フルートなどの細長いグラスで飲むよりは、白ワインのグラスで、しっかりと香りが取れるような形状のグラスがおすすめです。お料理も魚介類から肉類全般合わせて楽しむことができますが、個人的には「りんご」のようなアロマがこのワインの特長の1つでもあるので、りんごと相性の良い食材でもある豚肉を使った料理がおすすめです。ローストポークにりんごのチャツネなどを添えた料理との相性は抜群かと。少し贅沢な日に、お料理と合わせてお楽しみください!
<テイスティングコメント>
サントリーフロムファーム 塩尻 マスカット・ベーリーA 2019
明るい紫がかったチェリーレッドの外観。とても豊かで、香りも明るい印象を感じさせるようなアロマティックなスタイル。ラズベリーやクランベリー、マルベリーのような赤いフルーツの凝縮した果実のアロマに、ビターオレンジのオイル、リコリス、キニーネ、漢方のような甘苦い香りのアクセントと腐葉土のようなニュアンスが加わり、フルーティながらも複雑な香りを演出する。
味わいにおいてもこのワインが持つ一貫性を感じることができ、「明るい」味わいが口中でも印象的。フレッシュでジューシーな赤いフルーツのフレーバーがみずみずしい食感をもたらすとともに、伸びやかな酸と軽やかなタンニンが味わいの中に上品に溶け込んでいる。甘苦いフレーバーを長い余韻として残していく、緻密な味わいのワイン。
サントリーフロムファーム 津軽 シャルドネ&ピノ・ノワールスパークリング 2020 グリーンエティケット
淡いグリーンがかったレモンイエローの色調に、無数のきめの細かい泡が持続的に上がっていく。香りの第一印象は、瓶内二次醗酵で作られたスパークリングワインらしい、フレッシュさと複雑さを感じさせてくれる。津軽らしいりんごの香りに包まれるアロマが主体であり、赤りんごや青りんごの熟した香りから、爽やかさを際立てる、グレープフルーツなどの柑橘系のゼストのニュアンス。そして24ヶ月の熟成期間がもたらす、香ばしく焼いたビスケットからワイルドイーストの香りなどもスワリングとともに出てくる。白いお花やコリアンダーシードのようなスパイスのアクセントも感じられるなど、さまざまな香りのニュアンスに富むアロマ。
口にワインを含むとともに、軽やかで爽快感のあるドライなアタックを感じ、口中を心地よくリフレッシュさせてくれる。無数の泡がとてもきめ細かく、ワインの中に溶け込むことで、柔らかくしなやかな食感を与えるとともに、津軽という本州でも北にある涼しい産地ならではの、生き生きとした力強い酸が味わいのバックボーンを作り上げる。キリッとしたドライなタイプのスパークリングワインであるとともに、24ヶ月の熟成がもたらす味わい深さも同時に楽しむことができる、津軽という冷涼な産地らしいスパークリングワイン。
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