じゃがいもが好物である、という殿方は結構多い。何となく自分に似ているからであろうか。フランスでも紳士の食べ物などといわれているらしいが、まァ、それほど気取ったものでもあるまい。新じゃがをほっかりと煮て風の町。新じゃがが大分出回ってきた。小粒で、皮が透けるほど薄い。フランス語ではポム・ド・テール、大地のリンゴと呼ばれ、ドイツでは野菜の王様とさえいわれているそうで、アルカリ性、ビタミンC豊富、低カロリーと、文句のつけようがないじゃがいもなのだが、日本人一人当りの消費量ときたらせいぜい年間15キロ、欧米の20%程度でしかないということだ。時には山崎に新じゃがという取り合わせも、悪くないので大いにどうぞ。
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