ホエール・ウォッチングはハワイのマウイ島が有名だが、小笠原の海でも、ちょうど今ごろ鯨の遊泳が楽しめるそうだ。現れるのは主にザトウクジラで、十二月から五月頃まで繁殖のためこの海域にとどまるらしい。ザトウクジラといえば美しい鳴き声が有名で、本当は餌を探す時に出す声なのだが、鯨の歌と題されレコードが何枚もリリースされている。心なしかもの哀しいサウンドで、同じテーマを群全体で繰り返し歌う。歌は毎年変化するそうだが、どうやら鯨自信が前の歌をアレンジするらしいとのこと。大した鯨術家である。小笠原に行けない人は私のようにCDでも買ってきて、ピュアモルトの海に遊びつつホエール・リスニングするとよろしい。
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