近頃は年越し蕎麦も、ラーメンやスパゲッティで代用する家が増えているらしい。それも悪くなかろうが、やはり大晦日は蕎麦が落ち着く。年越し蕎麦の由来は実に諸説あって、蕎麦のように寿命が長く伸びるようにという形状説や、金箔師が散った金粉を練り蕎麦で寄せたところから、金がたまると験をかついだ縁起説、鎌倉時代博多の寺で年を越せない町人に配った蕎麦餅が運を呼んで習わしとなったとする運蕎麦説が一般的だが、蕎麦は内臓の穢れをとるといわれ体調整え新年迎える意味もあったろう。さて今年は家内の大掃除尻目に、ひとつ麺棒をふるってみるか。風当りが強そうだが、私の大掃除は、山崎の底に残した一杯二杯を今年中に片付けることとして。
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