陰暦八月の十五夜、中秋の名月を、芋名月と呼ぶことがある。また一方の名月、陰暦九月の十三夜は、栗名月とか豆名月とか呼ばれている。小机に秋の七草や団子、くわえて十五夜なら芋、十三夜なら栗や豆など、季節の収穫を供えて自然の恵みに感謝したことからこういう名がついたという。かつて月見の晩はお供えの団子を盗んでもいいという風習があったけれども、最近はあんまり聞かなくなった。十五夜と十三夜をあわせて二夜の月といい、両方を見るのがよいとされている。ちなみに今年は10月3日が芋名月、10月31日が栗名月にあたる。さて、今宵。麦の恵みピュアモルトをグラスに満たし、十二年の歳月に感謝しつつ、「麦名月」を愛でるとしようか。
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