モグラは大変な大食漢で有名だが、モグラのカラダの時計は8時間サイクルでできている、と聞いたことがある。つまり人間の一日はモグラにとって三日にあたるわけだ。それでというわけでもあるまいが、とにかく朝昼晩、しょっちゅう食事をしているのは確からしい。何だか慌ただしくて可哀相だなとも思うが、なに、人間だって同じようなもので、私達は音速で旅をし、めまぐるしい情報氾濫の中にいて、まるで一日を三日の如くやり過ごしている。けれど人間の体や脳は、太古のご先祖達とそんなに変わってはいないのだそうである。何も慌てることはない。そういうわけで、毎日曜日のことだが、私のカラダ時計の針はそろそろグラスの方を指し始める。
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