箱蓋には「耀彩瓶碧陽」と「九谷八十吉」の筆書きに落款が入ります。 |
瓶の底には金文字で「八十吉作」とサインが入ります。 |
【セット内容】
サントリーウイスキー響35年 ●サイズ(約)径13.0センチ×高さ18.5センチ ※手作りのため1品1品、サイズ、趣などが多少異なります。 |
※限定数のお申し込みを承りましたので、販売終了とさせていただきました。
モルトウイスキーにはサントリー100万樽の保有樽のなかから、1960〜1971年に蒸溜された各種山崎蒸溜所育ちの超高酒齢原酒の秘蔵樽を吟味・厳選してヴァッティングしました。合わせたグレーンウイスキーも35年以上、オーク樽に眠らせてきた円熟の秘蔵品。これら数少なく貴重な原酒たちを丁寧にブレンドの後、さらに半年、オークの樽に詰めて入念にマリイング(後熟)してきた、あの「サントリーウイスキー響」の35年ものです。
■香味特徴
長期熟成モルトならではの複雑な芳香が、重層的なドラマのように馥郁・華麗に広がります。トップノートには、フローラル(花のよう)な香り、フルーティー(果実のよう)な香りが豪華に舞い上がり、続いて、エレガントなシェリー香、伽羅を想わせるウッディー香、バニラや蜂蜜を想わせる甘い香りなどが滾々と湧き立ちます。
口当たりは、重厚にして柔和。ファッティー(厚みが豊か)でクリーミー(きめ細かく滑らか)な、ミディアムボディーの豪奢なコクがお楽しみいただけます。アフターテイストはクリーンで、洗練されたデリケートな余韻が長く続きます。
■ボトル〈耀彩瓶 碧陽〉は、九谷焼の巨匠、三代氏がこの「響35年」のため特別に造型し、「耀彩」という氏独自の精緻な技法を施して焼き上げた色絵磁器です。一瓶一瓶に八種類の特製釉薬を面相筆で塗って美しいグラデーションを出せるのは、世界でも氏のみがなせるユニークな技。まさに人間国宝、三代八十吉氏ならではの、神秘で奥深い輝きが夢幻の美をかもし出す仕上がりです。
■桐箱に墨書された箱書きが、三代氏の作品であることを証します。
■「耀彩」、「碧陽」の意味
幾重にも面取りした稜線と微妙な釉薬の輝きとが流麗な調和をみせるボトルは、三代氏のみが創りうる貴重な工芸品。「耀彩」は、氏が、古九谷研究や上絵釉薬調合の第一人者でもあった祖父直伝の調合技術を駆使して創成した独自の彩釉パターンにつけた名前で、「光り輝く彩(いろ)」という意味です。
「碧陽」は、氏がこの「響35年」の瓶のために特に名づけた名称で、「耀彩」の中でも紺から黄へのグラデーション・パターンを表すとともに、サントリーのサン(太陽)の意もこめられています。
九谷焼は、鮮やかな五彩による色絵磁器として加賀百万石の雅な伝統文化に育まれ、日本国内はもとより遠く欧米にも人気を博してきました。その工芸美は、土や火の力を熟知し、造型や彩釉に巧みな工人たちが高い美意識のもと先人の技を継承し、発展させてきた賜物です。人間国宝 三代氏は、九谷の里に連綿として続く伝統の技を最もよく継承しつつ、まったく新しい技法を開発して現在、海外でも高い評価を受けている現代陶芸の第一人者です。
サントリーは、大正13年以来、日本オリジナルのウイスキーの数々をつくり、伝統技術を磨き上げてきました。その集大成ともいうべき「サントリーウイスキー響」は国際的な酒類コンクールにおいて最高賞に輝く銘酒として、世界のウイスキー通に賞賛されるに至っております。
「響」は、サントリーのチーフブレンダーが数々の多彩な香味をもつモルト原酒.30数種を組み合わせ、グレーン原酒とあわせたブレンドの技の結晶です。三代氏もまた、上絵釉薬(うわえゆうやく)のブレンドに意を用いることで耀彩(ようさい)という独自のフロンティアを開拓してきた陶芸作家です。
氏が、「響」のため特別にボトルを制作し、至芸の技を揮ってくださるということは、ウイスキー・ファンにとってまことに贅沢かつ幸運な出来事というべきでありましょう。氏が1本1本に心をこめて制作し、「碧陽」と名づけた美しい輝きを放つ「耀彩瓶」には、私どもも最大の敬意をはらって、35年ものの「響」を満たしました。