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ウイスキーとやきものの出会い 響35年 〈色絵薄墨草花文洋酒瓶〉
有田焼とサントリー

釜 ウイスキーの品質を保ち、そのうまさ、香り高さと調和し、引き立てる。もちろん、一滴たりとも漏れてはならない……あたりまえのようですが、酒の器に求められるこれらの要素をきちんとそなえたボトルをつくるのは、実はそれほど容易なこ とではありません。磁器の場合は、焼き具合によっても違いが出るため、つくったものの何割かはウイスキーボトルとしての条件を満たさないことがあり、ガラス瓶よりもずっと難しい技術を要求されます。


〈ザ・ウイスキー〉サントリーは1950年代から、リキュールのボトルや記念ウイスキーなどに有田の磁器ボトルを使用し、磁器にウイスキーを詰めるための技術を磨いてきました。1980年、当時、日本最高のウイスキーとして発売された〈ザ・ウイスキー〉も、有田・岩尾對山窯の磁器ボトルで登場。国際的にも高い評価を得ました。担当した当社チーフデザイナーは、この仕事を通じて有田の名匠たちの作品に強く引き付けられてきます。こうして、ウイスキーづくりとボトルづくりの技術が、人間国宝、十三代今右衛門氏と出会うことになり、響35年〈色絵薄墨草花文洋酒瓶〉が生まれるのです。

サントリーウイスキー響35年 十三代今右衛門〈色絵薄墨草花文洋酒瓶〉

モルトウイスキーにはサントリー約100万樽の保有樽の中から、1960年〜1966年に蒸溜された各種山崎蒸溜所育ちの超高酒齢原酒の秘蔵樽を吟味・厳選してヴァッティングしました。合わせたグレーンウイスキーも1966年以来、オーク樽に眠らせてきた円熟の秘蔵品。これら数少なく貴重な原酒たちを丁寧にブレンドの後、さらに半年、オークの古樽に詰めて入念にマリイング(後熟)してきた、「響」の35年ものです。長期熟成モルトならではの複雑な芳香が、重層的なドラマのように馥郁・華麗に広がります。トップノートには、フローラル(花のよう)な香り、フルーティー(果実のよう)な香りが豪華に舞い上がり、続いて、エレガントなシェリー香、伽羅を想わせるウッディー香、バニラや蜂蜜を想わせる甘い香りなどが滾々と湧き立ちます。

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