インタビュー
現在、担当している仕事は何ですか?
青いバラをもっと青くするプロジェクトに携わっています。サントリーが世界で初めて開発した青いバラ“SUNTORY blue rose APPLAUSE”は、2009年に販売が開始されました。しかし、その花色はまだ淡い青紫色です。私は今、誰から見ても青色であるバラを咲かせることを目指して、日々研究に取り組んでいます。青いバラは、世界中のバラの育種家たちが800年以上作り出すことができずにいる夢のバラであり、不可能の代名詞とも言われています。その理由は、バラにはもともと、花の青色の原因である青色色素をつくる能力が備っていないからです。
現在発売中の青いバラは、他の青い花の遺伝子を利用して青色色素をバラでつくらせたことによって、できあがりました。これは、研究の世界においてとてもイノベーティブな成果でした。しかし、“青紫色”から“誰が見ても青いと言えるもっと青い”バラをつくりだすまで、私たちの挑戦は終わりません。今は、他の青い花で起こっている青色色素の青みが強化される仕組みを調べて、その原因となる遺伝子を見出し、その遺伝子を利用して、もっと青い花を咲かせることができるかどうかを調べる実験に取り組む毎日です。
今までのキャリアについて聞かせてもらえますか?
入社以来ずっと、花の色を青くする研究に携わり、“もっと青い”バラの開発、“もっと青い”カーネーションの開発に取り組んでいます。最近は、研究活動だけでなく、メディアから取材を受けたり、“リケジョ(理系女子のこと)”の先輩として社外で講演をするなどの広報活動も増えてきました。
仕事で印象に残っていることはありますか?
青い花が咲くと信じて一年間生長を見守ってきたバラ苗からピンク色の花が咲いたこと。すぐに成功させることはできないチャレンジングな仕事であることは覚悟していたのですが、当時は本当にショックでした。しかし、「何度失敗してもあきらめない!途中で投げ出さない!最後までやり遂げる!」を信条に、毎日チャレンジを続けています。
サントリーで実現したい夢は何ですか?
お客様に“幸せ”・“驚き”・“感動”をお伝えできるようなことに挑戦していきたいと思っています。青いバラの開発に象徴されるような、誰も成し遂げたことがないことにどんどん挑戦していきたいです。今は青いバラのことで頭がいっぱいです。常にお客様を念頭におきながら全力で現在の仕事に取り組んでいきたいと思います。
ある日のスケジュール
- 8:30
- 出社、スケジュール・連絡事項確認
- 9:00
- 実験
テーマ創出活動
- 12:00
- 昼食
- 13:00
- 「植物」テーマ進捗打ち合わせ
- 17:30
- 明日の実験スケジュール確認及び準備
英語勉強会
- 19:00
- 退社