NPO群馬県青少年オーケストラ協会、金星少年少女オーケストラ
「金星少年少女オーケストラ被災地巡回コンサート 並びに
被災地の青少年オーケストラ設立運動」(計3回)
金星少年少女オーケストラコンサート2013
第2回定期公演
- 実施日時
- 2013年3月23日(土)14:00開演
- 実施場所
- 花巻市石鳥谷生涯学習会館大ホール(岩手県花巻市)
- プログラム
-
1部
鈴木鎮一:キラキラ星 *
久石 譲:さんぽ *
ヴィヴァルディ:調和の霊感 3-9 *
バッフェルベル:カノン *2部
山崎 耀:ヘビーローテーション
マイク・ディーガン:オー・シャンゼリゼ3部
ハイドン:ディベルティメント
イグナツ・プライエル:三重奏
(アンコール)モーツァルト:セレナーデ 第2番4部
P.マスカーニ:カバレリアルスティカーナ *
ヴィヴァルディ:春 全楽章 *
モーツァルト:フィガロの結婚 序曲、アイネクライネナハトムジーク **
ヨゼフ・シュランメル:ウィーンはウィーン **
チャールズ・ウッドハウス:薔薇のつぼみ **
フランスの曲:クラリネットこわしちゃった **
L.モーツァルト:おもちゃのシンフォニー **
アンコール
R.ロジャース:ドレミの歌 **
- 出演
-
指揮=寺崎 巌(*)、南 紳一(**)
金星少年少女オーケストラ(1部・4部)、奥州ジュニアオーケストラスクール(1部)、友結(ゆうゆう)バンド(2部)、ぐんまジュニアオーケストラ(4部)、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団メンバー(3部・4部)(フルート=ディーター・フルーリー、ヴァイオリン=ダニエル・フロシャウアー、チェロ=ゲアハルト・イーベラー)
- 友情出演
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北海道農民管弦楽団・岩手フィルハーモニー・花巻シンフォニックバンドの各メンバー
震災復興のためにとアジア各国から「ぐんまジュニアオーケストラ」の南音楽監督のところへ94台の楽器が寄付され、それをもとに2011年の9月、花巻市に「金星少年少女オーケストラ」が結成されました。宮沢賢治のセロ弾きのゴーシュの主人公が所属する金星楽団にちなんで名づけられたそうです。小学1年〜中学3年の約50名のこどもたちで構成され、初めて楽器に触れるところから練習を始め、震災からちょうど1年の2012年3月11日に花巻市文化会館大ホールで第1回の定期公演を実現させました。その後も様々な活動を続けていますが、今回は第2回定期公演です。公演に先立ち、第1回ウィーン・フィル&サントリー音楽復興祈念賞の賞状が、首席フルート奏者で事務局長のディーター・フルーリー氏とサントリーホールディングス株式会社CSR推進部部長の北桝武次より、金星少年少女オーケストラ代表の多田貢氏へ手渡されました。
いよいよコンサートの開幕です。今回は、金星少年少女オーケストラとぐんまジュニアオーケストラに加え、2011年9月に開講し県内で音楽活動を行う「奥州ジュニアオーケストラスクール」との共演や2012年4月に発足した大船渡市長洞(ながぼら)仮設団地の小中学生による吹奏楽バンド「友結バンド」のゲスト出演、さらには、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の3名が音楽復興祈念賞の受賞公演としては初めて参加するということで、こどもたちはもちろん保護者や関係者にとっても夢のような公演となりました。この日に向けた練習の成果を存分に披露してくれました。
約400名の聴衆の中で演奏を終えたこどもたちは、「緊張してちょっと間違ったところもあったけど、上手く出来ました。」「初めてお客様の前で演奏したけど、すごく楽しかった。」など元気いっぱいな感想を、フルーリー氏は、「演奏することで、大きな被害に遭われた方々の希望を未来につなぐ力になれれば嬉しいです。音楽は、自分と楽器が向き合うだけでなく、環境・自然・社会など全てに耳を傾けていくことが大事であることをこどもたちへ伝えたい。」と優しい笑顔で語りました。
金星少年少女オーケストラ 沿岸公演 釜石
- 実施日時
- 2013年3月24日(日)13:00開演
- 実施場所
- 岩手県立釜石高校 石楠花ホール
- プログラム
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1部
鈴木鎮一:キラキラ星 *
久石 譲:さんぽ *
フランスの曲:クラリネットこわしちゃった *
バッフェルベル:カノン *
チャールズ・ウッドハウス:薔薇のつぼみ *2部
ロレンツォ:シンフォニエッタ op75
広瀬量平:ブルートレイン **
ヘンデル:ハレルヤコーラス **3部
ハイドン:ディベルティメント
イグナツ・プライエル:三重奏4部
ヨゼフ・シュランメル:ウィーンはウィーン *
モーツァルト:フィガロの結婚 序曲、フルート協奏曲 、アイネクライネナハトムジーク *
L.モーツァルト:おもちゃのシンフォニー *
アンコール
R.ロジャース:ドレミの歌 *
- 出演
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指揮=南 紳一(*)、山崎眞行(**)
金星少年少女オーケストラ(1部・4部)、ぐんまジュニアオーケストラ(1部・4部)、釜石ジュニア(1部)、岩手フルートアンサンブル(2部)、(ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団メンバー(3部・4部)(フルート=ディーター・フルーリー(2部のロレンツォも)、ヴァイオリン=ダニエル・フロシャウアー、チェロ=ゲアハルト・イーベラー)
- 友情出演
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北海道農民管弦楽団・岩手フィルハーモニー・花巻シンフォニックバンドの各メンバー
翌日は、震災の被害の大きかった沿岸部での公演の第1弾として、釜石市の県立釜石高校で行いました。1部のジュニアオケの合同演奏には、なんと3才の女の子2名もヴァイオリンで出演しました。途中、弓を落としてしまいハラハラしましたが、とても可愛らしい演奏でした。続く2部では、地元のフルート教室で学ぶ生徒やプロによるフルートアンサンブル。特にフルーリーさんとの五重奏をした4名は、前日から直接指導してもらい感動もひとしおの様子でした。続く3部はお待ちかねのウィーン・フィルトリオです。約250名のお客様は、すばらしい響きに魅了されました。最後は、合同演奏です。ウィーン・フィルの3名がこどもたちの中に入り、それぞれのパートに位置し一緒に演奏する姿は、珍しい光景です。リハーサルでは、ウィーン・フィルのメンバー達はこどもだからと言って手を抜いたりせず、熱心に丁寧に指導していました。こどもたちにとっては、きっと忘れられない貴重な体験となったでしょう。
昨年の5月から金星の一員となった中学2年生の女子は、「初めは嫌な音しか出なくてやめたくなったこともあったけど、皆でやるのはとても楽しい。音楽は素晴らしい!」フルーリー氏は、「オーケストラは家族です。色々な年齢層がいてお互いに助け合って支えていくものです。被災地の皆さんも音楽の力で、勇気・元気・希望を共に育んで行きましょう。」と語り、どちらも音楽の持つ大きな力を改めて感じさせてくれました。
金星少年少女オーケストラは、7月にも沿岸公演を開催の予定です。様々な支援・応援に応えるために岩手県各地で音楽活動を続けていくそうです。これからの活動も楽しみですね。