サントリーグループの2030年目標

水、温室効果ガス(GHG)、容器・包装に関する目標

世界が抱えるさまざまな課題に真摯に向きあい、持続可能な社会の実現に向けて挑戦を続けるサントリーグループでは、グループ一体となったサステナビリティ経営推進のため、2019年に「サントリーグループ サステナビリティ・ビジョン」を策定し7つのテーマを掲げました。
なかでも「水」「CO2」「容器・包装」という環境に関する3つのテーマにおいては、2030年目標を掲げ、世の中に先駆けた取り組みを推進しています。

詳細は「サントリーが考えるサステナビリティ経営」をご覧ください

水、温室効果ガス(GHG)、容器・包装に関する目標

「SUNTORY GROUP OUR TARGETS」をPDFで見る(282KB)

への取り組み

関連するSDGs
関連するSDGs 6 15 4

目標と実績

目標と実績
  • ※1
    製品を製造するサントリーグループの工場
  • ※2
    2015年における事業領域を基準とする
  • ※3
    コーヒー、大麦、ブドウ

「水」は貴重な共有資源でありサントリーグループにとって最も重要な原料です

環境基本方針の最上位に掲げる「水のサステナビリティの実現」に向けて、次の理念をグループ全体で共有し、さまざまな取り組みを進めています。

サントリーの『水理念』
  • 水循環を知る

    使用する水の循環について科学的アプローチに従って流域を調べ、理解を深めます。

  • 大切に使う

    水の3R(Reduce/Reuse/Recycle)活動を通じて節水に努め、浄化した水は自然に還し、環境インパクトを軽減します。

  • 水源を守る

    サステナブルな未来を実現していくため、ステークホルダーと協力しながら使用する水の水源保全に努めます。

  • 地域社会と共に取組む

    社会が豊かになるように、水課題の解決への貢献を通じて地域コミュニティを支援します。

取り組み事例

科学的なアプローチによるサントリー「天然水の森」活動

サントリーでは、水源涵養(かんよう)機能の向上と生物多様性の再生を目的とした活動である「天然水の森」を2003年にスタートさせました。現在では、16都府県23カ所、12,000haを超える規模まで拡大し、国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上の水を涵養しています。活動を進めるにあたっては、さまざまな分野の第一線でご活躍されている研究者と連携しており、科学的な根拠に基づいて100年先をも見据えた継続的な活動を行っています。こうした水源涵養活動を、世界各地にも展開しています。

詳細は「サントリー天然水の森」をご覧ください

サントリー天然水の森

独自の次世代環境教育プログラム「水育」

「水育」は、子どもたちが水を育む森の大切さに気づき、未来に水を引き継ぐために何ができるかを考えるきっかけとなることを目的とした、独自の次世代環境教育プログラムです。2004年に日本で始め、2015年には海外で初となるベトナムでも開始しました。以降、タイ、インドネシア、フランス、中国、スペインにも拡大しており、現地の水課題にあわせた活動を実施しています。

詳細は「次世代環境教育『水育(みずいく)』」をご覧ください

インドネシアでの水育の様子

温室効果ガス(GHG)への取り組み

関連するSDGs
関連するSDGs 13 7 12

目標と実績

目標と実績
  • ※1
    2019年の排出量を基準とする
  • ※2
    (参考)2022年実績
    ・自社拠点でのGHG排出量 16.9%削減
    ・バリューチェーン全体におけるGHG排出量 3.5%削減

2050年までにバリューチェーン全体で温室効果ガス排出の実質ゼロを目指して

サントリーグループでは「環境ビジョン2050」において、2050年までにバリューチェーン全体で温室効果ガス排出の実質ゼロを目指しています。また「環境目標2030」では、自社拠点で50%、バリューチェーン全体で30%のGHG排出削減という環境目標を掲げています。私たちにとって大切な経営基盤である地球環境を守るため、全世界の自社拠点、ならびに自社拠点以外も含めたバリューチェーン全体でのGHG削減に取り組み、グループ全体でサステナビリティ経営を推進しています。

取り組み事例

再生可能なエネルギーの活用

サントリーグループでは、日本・米州・欧州の飲料・食品および酒類事業に関わるすべての自社生産研究拠点で購入する電力に、100%再生可能エネルギーを利用しています。これによりGHGの排出量を年間約23万トン削減することに貢献しています。購入電力だけでなく、自社自身でも再エネを創出するため、工場への太陽光発電パネルの設置やバイオマスボイラーの導入を随時進めています。

  • 2021年の購入電力量実績に基づく
サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場の太陽光発電パネルとバイオマスボイラー

サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場
太陽光発電パネル

CO2を排出しないグリーン水素への転換

サントリーグループでは2022年に、山梨県と環境調和型の持続可能な社会の実現に向けた基本合意書を締結し、「グリーン水素」をつくることができる国内最大16メガワット規模の「やまなしモデルP2Gシステム」を、2025年にサントリー天然水 南アルプス白州工場およびサントリー白州蒸溜所へ導入することを目指しています。P2G(Power to Gas)システムにより、工場で使用する熱エネルギーの燃料をグリーン水素へ転換するとともに、周辺地域などでのグリーン水素活用についても山梨県と共同で検討し取り組んでいく予定です。

南アルプス白州工場・サントリー白州蒸溜所

サントリー天然水 南アルプス白州工場・
サントリー白州蒸溜所

GHGの取り組みについて、詳細は「気候変動」をご覧ください

容器・包装への取り組み

関連するSDGs
関連するSDGs 12 13 14

目標と実績

目標と実績

2030年までにグループが使用するすべてのペットボトルをサステナブルに

サントリーグループは、2030年までにグループが使用するすべてのペットボトルについて、リサイクル素材や植物由来素材等100%に切り替え、化石由来原料の新規使用をゼロにするという目標を掲げています。
容器の軽量化によって使う量を減らし(Reduce)、資源として循環させ(Recycle)、バイオマス由来の資源を活用する(Bio)、サントリーグループ独自の「2R+B(Reduce・Recycle + Bio)」戦略に基づき活動を推進しています。

2030年までにグループが使用するすべてのペットボトルをサステナブルに

取り組み事例

使用済みペットボトルから新たなペットボトルをつくる「ボトルtoボトル」水平リサイクルの推進

“水平リサイクル”とは、元の製品と同じものにリサイクルすることです。サントリーグループでは、使用済みペットボトルから新たなペットボトルをつくる「ボトルtoボトル」水平リサイクル技術を2011年に国内飲料業界で初めて確立し、翌2012年に実用化しました。現在日本では、ペットボトルは資源として何度も循環できることを伝えるロゴマーク『ボトルは資源!サステナブルボトルへ』をペットボトル全商品※1へ展開し、消費者の皆さまとのコミュニケーションを強化しています。2022年には、清涼飲料事業における当社全ペットボトル重量のうちサステナブル素材※2使用比率は46%まで拡大しました。
2030年のペットボトルの100%サステナブル化を目指し、グローバルでリサイクル素材の導入を進めていきます。

  • ※1
    ラベルレス商品を除く
  • ※2
    リサイクル素材あるいは植物由来素材等100%を使用
使用済みペットボトルから新たなペットボトルをつくる「ボトルtoボトル」水平リサイクルの推進
使用済みプラスチックの再資源化事業に取り組む 新会社「株式会社アールプラスジャパン」

サントリーグループでは、ペットボトルの取り組みにとどまらずプラスチックが資源として永遠に循環していく社会を目指し、使用済みプラスチックの再資源化事業に取り組む共同出資会社(株)アールプラスジャパンを設立しました。従来の油化工程を経由するケミカルリサイクルよりも少ない工程で処理でき、CO2排出量やエネルギー必要量の抑制につながる再資源化技術の確立を目指しています。
2023年4月現在、参画企業は40社に広がっており、業界を超えた連携により再資源化技術の社会実装に向けて取り組みを進めています。

使用済みプラスチックの再資源化事業に取り組む 新会社「株式会社アールプラスジャパン」

使用済みプラスチックから一般的なプラスチックの粗原料が生成できる画期的な再資源化技術に取り組んでいます。

容器包装の取り組みについて、詳細は「資源循環」をご覧ください