サントリーが考えるサステナビリティ経営

サントリーグループ企業理念

私たちは「人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、『人間の生命の輝き』をめざす」ことを理念に掲げています。そのために、「Growing for Good」「やってみなはれ」「利益三分主義」を実践していきます。

サントリーグループ企業理念

サントリーグループが目指すサステナビリティ

サントリーグループは、水や農作物など自然の恵みに支えられた食品酒類総合企業として、人々の生活を潤い豊かにすることと自然環境を守り育むことが共存し、人と自然が互いに良い影響を与えあって永く持続していく社会を目指します。「人と自然が響きあう」社会を実現するために、私たちは自然への尊敬と感謝を忘れず、水をはじめとする自然の生態系が健全に循環するためのさまざまな活動に取り組んでいます。そして、商品・サービスを通してすべての人に人間らしい生活文化を提供することに加えて、バリューチェーン上のすべてのプロセスにおいて、私たち自身の事業成長が持続可能な社会の実現に貢献できるよう努めています。
このようなサントリーグループのサステナビリティへの考え方と、我々が貢献していく7つのサステナビリティのテーマを示したものが「サントリーグループ
サステナビリティビジョン」です。”NATURE”(自然)と”PEOPLE”(人)は、相互依存関係があることを意識し、双方が「響きあう」社会の実現をめざしてステークホルダーの皆様と共に活動を行っています。
いま世界は、気候変動に伴う水不足や生物多様性等の問題、廃棄物による環境汚染、貧困や人権侵害など、多岐にわたる環境・社会課題に直面しています。
「持続可能な開発目標(SDGs)※」という世界共通の目標の実現に向けて企業の積極的な取り組みが期待されるなか、グローバルに事業を展開する
私たちサントリーグループも、世界の課題にこれまで以上に真摯に向きあい、持続可能な社会の実現に向けて挑戦を続けます。

  • 「SDGs」=2015年9月に国連サミットで採択された、2030年までに全世界が取り組むべき目標(Sustainable Development Goals)

サントリーグループ サステナビリティビジョン

サントリーグループ サステナビリティビジョン

サステナビリティの重要課題(マテリアリティ)

サントリーグループは中長期的なマクロ環境の変化を踏まえたサステナビリティ経営を推進していくため、サントリーグループにとっての重要課題(マテリアリティ)を特定し、サステナビリティ戦略へと反映しています。
2023年、サントリーグループは、2017年に実施したマテリアリティ分析の結果の見直しを行いました。今回行ったマテリアリティ分析では、ダブルマテリアリティの概念のもと、自社の財務へのインパクトおよび環境・社会へのインパクトを特定・評価を実施しました。
「サントリーグループ サステナビリティビジョン」の7つのテーマは、今回マテリアリティとして特定された10の課題を中心に整理をした内容です。また、マテリアリティおよび「サントリーグループ サステナビリティビジョン」は、取締役会での議論を経て承認されました。

重要課題(マテリアリティ)の特定プロセス

重要課題(マテリアリティ)の特定プロセス

マテリアリティ・マトリックス

上記プロセスを経て、サントリーグループのサステナビリティの最重要項目として10項目を位置づけました。これらを中心に整理したものがサントリーグループ サステナビリティビジョンの7つのテーマです。

マテリアリティ・マトリックス
マテリアリティ

テーマ

課題

取り組み


  • 水資源の保全・管理
  • 生物多様性
  • 水質汚染

水資源

気候変動

  • 気候変動
  • 生物多様性

気候変動

容器包装

  • 持続可能なパッケージング
  • 生物多様性

資源循環

原料

  • 持続可能な原料調達
  • 生物多様性

サステナブル調達

人権

  • 人権
  • DEI

人権の尊重

健康

  • アルコール関連問題への対応
  • 健康への貢献
  • 責任あるマーケティング
  • ウェルビーイング

健康への取り組み

アルコール関連問題への取り組み

生活文化

  • 新しい価値の創造
  • 文化支援・コミュニティ共創
  • 消費者嗜好/価値観の変化の把握

地域・コミュニティ

次世代育成

芸術・文化・学術活動

スポーツ活動

NGOとのマテリアリティに関するダイアログの実施

サントリーグループでは、様々な部門が日常業務においてステークホルダー・エンゲージメントを実施しており、2023年はマテリアリティ特定の過程において、世界的な環境NGOであるコンサベーション・インターナショナルやWWF、人権NGOであるヒューマン・ライツ・ウォッチ等とのダイアログを実施し、NGOからの視点でサントリーグループが向き合うべき課題について示唆を得ました。

主なフィードバックは以下の通りです。

  • リーディングカンパニーとして消費者の意識変革に期待する。水の保全を20年以上続けている実績は必ず消費者に理解されるので、
    さらに発信してほしい。
  • 水リスク評価を基盤とし、自社の目標だけでなく、流域の人たちが抱える課題を解決していくネイチャーポジティブ経営を推進していっていただきたい。
    水にまつわる人と自然の困りごとを一緒にアプローチしていくことに、サントリーグループが積み重ねてきたことが活かされる。
  • ステークホルダー・エンゲージメントをより頻繁に実施し、日頃からカジュアルにNGOとの対話を実施して欲しい。
  • 人権に関して何をめざすかを示し、目標と進捗を開示して欲しい。

サントリーグループは、今回実施したダイアログを含め、ステークホルダーからの貴重なフィードバックをサステナビリティ経営の推進に活用していきます。

ステークホルダー・エンゲージメント

サントリーグループが掲げる中長期目標

サントリーグループは、世界が抱えるさまざまな課題にこれまで以上に真摯に向きあい、持続可能な社会の実現に向けて挑戦を続けています。
特に、水のサステナビリティ、喫緊の課題である温室効果ガス(GHG)削減やプラスチック問題には、中長期目標を掲げ、世の中に先駆けた取り組みを推進しています。

サントリーグループが掲げる中長期目標

「SUNTORY GROUP OUR TARGETS」をPDFで見る(282KB)

推進体制

上記テーマに対して、取締役会の諮問委員会であるグローバルサステナビリティ委員会(GSC)で、サステナビリティ経営推進のための戦略立案や取り組みの推進、進捗確認を行っています。サステナビリティ担当役員の監督のもと、サステナビリティ経営に関わる各重要テーマ(水、気候変動、原料、容器・包装、健康、人権など)をGSCで議論し、環境や社会課題に関わる戦略や取り組み進捗、および事業のリスクや成長機会を、四半期に一度の頻度で取締役会に報告を行っています。また、取締役会では、外部有識者を招いて勉強会を実施するなど、サステナビリティ経営に対するアドバイスを受ける機会を設けています。

サントリーグループのサステナビリティ経営推進体制
サントリーグループのサステナビリティ経営推進体制

ステークホルダー・エンゲージメント

サントリーグループの事業活動は、多様なステークホルダーとの関わりのなかで進められています。持続可能な社会の実現に貢献する企業であり続けるために、私たちはステークホルダーへの責任を明らかにするとともに、さまざまなコミュニケーションを実施しています。いただいたご意見や社会のニーズを企業活動に反映し、高い信頼関係や協働関係を継続的に築いていくことを目指しています。

ステークホルダーとのコミュニケーションの機会

ステークホルダーとのコミュニケーションの機会

ステークホルダーダイアログやイニシアティブの参加状況などは「対話と評価」をご覧ください