お知らせ
掲載日:2020/12/18|愛知
焼き物の産地として知られる愛知県瀬戸市。毎年9月に開催される「せともの祭」は、日本三大陶器祭の一つに数えられ、初秋の風物詩となっています。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で「せともの祭」が中止となった中、若者がアイディアを寄せ合い、感染予防を徹底しながら観光客が地元商店主や窯元の職人と交流できるイベント「せとひとめぐり」を実施。この取り組みが今後の地域文化活動のヒントになると高く評価され、「第42回サントリー地域文化賞」の「特別賞」を受賞しました!
■「サントリー地域文化賞」とは?
※写真は昨年の様子
サントリー文化財団が、地域文化の発展に貢献した個人や団体を顕彰する「サントリー地域文化賞」。全国の地域文化活動の発展・向上を応援したいという想いから、音楽、美術、歴史・伝統継承、国際交流などの活動を対象に、設立以来40年以上にわたり、全国の地域文化活動を対象に評価、顕彰を行っています。1979年の本賞創設以来、全国すべての都道府県より受賞者が誕生し本年度の受賞者を含めて総数は225件に達しました。42回目となる今年は、全国の6団体(うち1団体は特別賞)が受賞されました。
■「せとひとめぐり」とは? 毎年多くの買い物客でにぎわう「せともの祭」。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となりました。しかし、何とか代わりとなるイベントを開催したいと地元の若者たちが行動を起こします。そんな若者たちの熱い思いから生まれたのが「せとひとめぐり」。観光客が瀬戸市中心部の商店や郊外の窯元を自由にめぐって人とまちを楽しむイベントで、「せともの祭」が開催されるはずだった2020年9月12日、13日に開催されました。
■困難な状況下で光った若い世代のエネルギーと発想
※写真は「せとひとめぐり実行委員会代表」の南慎太郎氏
「せとひとめぐり」の運営メンバーは若い世代の5人。日本各地で祭りやイベントが次々と中止に追い込まれたり、オンラインでの開催を模索したりする中、「せとひとめぐり」の運営メンバーは、対面での交流をあきらめませんでした。「せとひとめぐり」に参加する商店や窯元を紹介するWebサイトを立ち上げたほか、新型コロナウイルス感染拡大防止策として、参加者からの情報をもとにTwitter等で定期的に混雑状況を発信する仕組みも整え、対面交流型の企画を実現したのです!
■参加者同士の対面交流を促す取り組みと創意工夫運営メンバーは、訪問先の商店や窯元でちょっとしたサービスが受けられる「はりきりチケット」を販売するなど、参加者同士の交流を促す仕掛けも導入しました。規模は例年の「せともの祭」には及ばなかったものの、むしろ商店主や窯元の職人が観光客とゆっくりとコミュニケーションをとる余裕が生まれ、瀬戸の良さを直接伝える機会に恵まれました。
「せとひとめぐり」は、街巡り、Webサイト、Twitterといった要素の巧みな組み合わせと、運営メンバーの熱意と創意工夫によって新たな価値を創出することに成功しました。困難な状況の中で若者のエネルギーが新たな可能性を開いたこと、またそれによって市内中心部の商店主と郊外の窯元の職人との間に新たな交流が生まれたことなど、この取り組みには、今後の地域文化活動の活性化に向けたヒントが散りばめられています。
これからもサントリーは地域文化の発展を応援していきます!
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▼関連リンク
・サントリー文化財団「地域文化賞」のサイト
・第42回「サントリー地域文化賞」決定(ニュースリリース)
対象都道府県 | 愛知 |
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タグ | サントリー地域文化賞 |
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