バーショー2024を終えてリアルに再現された「イーデンホール」で本格カクテルを楽しむ

#バーショー2024

2024.06.07

初夏を思わせる青空の下、バー業界最大級のビッグイベント「東京インターナショナル バーショー2024(http://tokyobarshow.com外部リンク)」が、5月11日(土)・12日(日)にわたり東京ドーム・プリズムホールで開催されました。今年のテーマは「カクテル・イノベーション」。日本の、いや世界のバー業界で起こっている革新的なカクテルのトレンドについて触れ、多種多様なお酒の体験を楽しめる催しとあって大勢の人で賑わいました。アニメ『バーテンダー 神のグラス』とサントリーのコラボレーションを通して“今日が少しだけいい日に”なるコンテンツの発掘を続ける当サイト編集部より、笑顔と熱気あふれた2日間の様子を、少しだけご紹介します。

文/「やさしい止まり木」編集部

バー業界のトレンドを肌で感じる「バーショー2024」

メインステージでのオープニングセレモニー

スタート直後からウイスキーラバーやカクテルファンであふれ返った会場は、時おり入場規制がかかるほどの盛況ぶり。日本から遠く離れた国から来たお酒や、ローカルに根差した新進気鋭のインディーズ系メーカーなど、多種多様なブースがひしめき合うさまは、バー業界のダイバーシティを映し出しているように感じました。アニメ『バーテンダー 神のグラス』とサントリーのコラボレーションブース「イーデンホール」は奥まで進んだメインステージの隣、黒と煉瓦を模した壁のオーセンティックバー風で、側面は縦に格子が組まれ、アニメのワンシーンのような内部が覗ける仕組み。終始長い行列がブースをぐるりと取り囲み、イベント期間中途切れることはありませんでした。

バーショーへの出展を決めた当初から、サントリーは、“アニメ『バーテンダー 神のグラス』の主人公・佐々倉溜が勤めるバー「イーデンホール」を忠実に再現する”こと、“トップバーテンダーたちがつくる本格カクテルを気軽に楽しんでもらう”ことを、ブースの目的と決めていました。普段はあまりバーに行かない方や、行きたくても敷居が高くて……と二の足を踏んでいる方にも、バーショーのオープンな雰囲気の中で本物のバーのエッセンスを少しでも体験してもらえたらという思いがあったからです。

温かみと、上質感と。現実世界の「イーデンホール」

サントリー「イーデンホール」ブース内の様子

アニメの世界をリアルで表現する。きっと、文字で書くほど簡単ではないでしょう。ブースの設計・施工の担当者によると、まずは原作の漫画を読み直したりアニメを見たりして、どうしたら「(アニメ)ファンの皆さんをがっかりさせないように」イーデンホールを再現できるかを考えたそうです。アニメの中のイーデンホールは、そこで働く主人公・佐々倉溜の人間的な温かみが伝わる “素朴な”つくり。イベントが持つ華やかさやバー好きの方々にも満足いただける上質感は損ねずに、「イーデンホールだ」と思ってもらえるバランスをどう取るかに、心を砕いたそうです。また、アニメでバーの壁に飾ってある「グラス」の絵画をリアルでも再現するとともに、山崎蒸溜所のイメージをそれらしいタッチで絵画として並べて飾るなど、こっそりサントリーらしさも忍ばせました。床面をタイル貼りではなく柔らかなクッションフロアにしたのは長時間立っていても疲れないようにと配慮したところで、バーテンダーさんから好評でした。

忙しくても疲れを見せないバーテンダーの方々

もう一つのコンセプト、リアルなイーデンホールで“本格カクテルを気軽に体験”を実現してくれたのは、サントリー ザ・カクテルアワードの歴代優勝者17名のバーテンダーの皆さま。一度にたくさんのカクテルをつくらなければならないイベント空間の中にあっても、その所作、立ち姿、お客さまに向けられる笑顔まで、一期一会を大切にするホスピタリティには「さすが」のひと言です。アニメの中でも登場した「シンガポールスリング<サヴォイスタイル>」をはじめ、ジンフィズやマンハッタンといったスタンダードカクテル、奏<桜>とHAKUをベースとした「桜ソルティドッグ」など8種のほか、2023年のカクテルアワード優勝カクテル「梅雅(うめみやび)」(下写真)が数量限定で提供されました。
*その他有料のメニューには山崎原酒の飲み比べセットも有り

甘くやさしく、見た目も可愛らしい「梅雅」

蒸溜所を知り、カクテルと出合う。その続きは、あなた自身で・・・・・・

2日目のメインステージ「サントリースペシャルステージ〜山崎蒸溜所のトリビアとカクテル文化創造」では、オリジナルアバターの雫(しずく)ちゃんがMCをつとめるなか、アニメ「バーテンダー 神のグラス」第5話(佐々倉溜たちが山崎蒸溜所を訪問する回)の冒頭が10分間流れました。蒸溜所のシーンになると、会場から「完全に(アニメで)再現されていますね」という囁き声も。新しくなった山崎蒸溜所の見どころやフォトスポットが紹介されると、否が応でも自分の目で確かめたくなってしまいます。

司会の大役をつとめるアバターの雫ちゃん(左下)

続いてステージに登場したのは「梅雅」を創作した中野賢二さん(’23年サントリー ザ・カクテルアワード優勝者)。60周年を迎えたサントリー梅酒を使い、梅酒の長い歴史と伝統への敬意を表し、ガーニッシュとして添えた飴細工には日本の伝統を継承したいという思いが込められているそう(バーテンダー業務の合間に自ら技術を学んだ自作の飴細工!)。その「一杯」にギュッと詰まった物語を聞きながら華麗なシェイカーさばきを間近で見ていると、あらためてカクテルというものの奥深さに触れた気がしました。

'23年のアワードに輝いた中野賢二さん

バーショー終盤。フレアーバーテンダーさんたちの陽気なパフォーマンスにあちらこちらで歓声が上がり、ほろ酔いの来場者たちが名残惜しげにブースホッピングしていくなか、最後はやっぱり美味しいお酒で「ほっ」としたいと、再びイーデンホールのブースを訪れました。海外で人気のエスプレッソマティーニをアレンジした「カルーアマティーニ」を注文。冷たくて甘いカクテルが、ちょっと歩き疲れた身体をいやします。普段は自分の店やホテルバーで腕を振るっているバーテンダーの皆さまも「いつもと違うお客さまと出会えることが新鮮」と、バーショーを楽しんでいる様子でした。カクテルはもちろん、バーテンダーさんとの出会いも一期一会なのかもしれませんね。

グラスにもこだわって“本格”カクテルを提供

もしもこの現実世界のイーデンホールで、素敵なカクテルやバーテンダーさんとの出会いを体験されたなら……ここから、あなただけのバーストーリーを紡いでいってみませんか?
※サントリーブース「イーデンホール」にご協力いただいたバーテンダーの皆さまとは、ここで会えます(歴代優勝者のBAR一覧外部リンク)。今年バーショーに来られなかった方、サントリーブースにお立ち寄りいただけなかった方も、ぜひ一度、カクテルアワード歴代優勝者の味とホスピタリティに触れてみてはいかがでしょうか。