サントリー ワイン スクエア
フランスの品種名ワインのパイオニア
フォルタン
フランス最大のワイン産地、南フランス・ラングドック地方。
世界約130か国以上に輸出する一大産地です。
ラングドックに本拠を置くフォルタン社のロベール・スカリ社長は、カリフォルニアのナパ・ヴァレーを視察した際に多くの先駆的な生産者を訪問し、彼らの品質にかける姿勢と、「品種名ワイン」という打ち出し方に大きな感銘を受けます。
この経験から「南仏にも世界に通用する高貴なぶどう品種を植え付けよう」というアイデアが生まれ、今日のヴァン・ド・ペイドックの「ヴァラエタル(品種名)ワイン」として大きな成功をおさめました。
その後も、フォルタンではぶどう品種とその土地ならではのテロワール(気候風土)との相性を根気強く追及。
国際的なぶどう品種だけでなく、伝統的な南フランスの品種にも再び注目し、品種名ワインだけでなく、南仏の伝統的なアッサンブラージュのワインも次々に発表。ラングドックのぶどう栽培技術やワインの品質向上に大きく貢献し、多くの生産者に影響を与えました。
テロワール×ぶどう品種の追求
ワインの世界では「テロワール=Terroir」というフランス語がよく使われます。
テロワールとは「風土」や「土地」など、「ぶどうが育つ環境に関わるすべて」といえるでしょう。
フォルタンは、ぶどう品種と南フランスのテロワールの理想的な組み合わせを追求するために、畑を「海沿い=Coastal area」、「丘陵地=Hilly area」、「山間部= Mountainous area」の3つのゾーンに分けて管理し、それぞれの土壌や気候に合ったぶどう品種を栽培しています。
ワイナリーの歴史
1920
フォルタンの生みの親であるスカリ家が、アルジェリアでワインづくりを開始。
1974
ロベール・スカリが世界各地の生産者を訪ね、高級ぶどう品種栽培の研究を始める。
新たな展開を求めて南フランス・ラングドック地方のセートに本拠地を移転。
1982
ロベール・スカリは、恵まれた気候風土を持ちながら、テーブルワイン用の安価なぶどうの供給に甘んじていたラングドック地方の農家の元に足繁く通い、国際的な高級ぶどう品種の栽培を始めるよう説得。栽培農家の地位を向上させようと働きかけた。
1987
栽培農家とのパートナーシップのもと、フランス初の品種名ワイン(※)として、「フォルタン」を新発売。
国との交渉の末、現在はIGPペイドックに分類される「ヴァン・ド・ペイ・ドック」というカテゴリーの制定に成功。南フランスのワインの地位を大きく向上させた。
(※)単一ぶどう品種100%でつくられ、ラベルにぶどう品種名を明記したワインのこと
2011
ブルゴーニュを本拠地としカリフォルニアでもワインビジネスを展開するボワセとの提携がスタート。
南仏ワインの可能性の追求にあらたな一歩を踏み出す。
2016
地中海の影響を大きく受けるラングドックのテロワールを、地形的なアプローチで「海沿い=Coastal area」、「丘陵地=Hilly area」、「山間部= Mountainous area」と3つのゾーンに分け、その土地の個性を生かしたワインづくりを始める。
2020
「フォルタン グラン テロワール ミネルヴォワ 2018」が、世界的な酒類コンクールである「インターナショナル ワイン& スピリッツ コンペティション(IWSC)」で、ワイン部門最高のトロフィーを受賞。