このチーズに合うワイン

今回のティスティング会では、メンバー皆がもともと「コンテ」を知っていました。
「既に知名度が高いチーズですから、驚きが少ないかなという気がしますが・・・」と心配の声も聞かれましたが、
「日本では長熟コンテばかり注目されますが、熟成ごとに全く違った良さがあります。実は今でもフランスで日常的に一番消費されているのは熟成8ヶ月くらいなんです。お料理にも使える親しみ易い価格帯ですので、この機会に日本の食卓にももっと広がって欲しいですね。バランスの取れた主張しすぎない味わいなので、ワインの選択肢が広がるのも魅力です。」
との声もあり、それならば期待出来そうだということで、ティスティング開始。
「やはり王道はシャルドネ?樽香が強すぎないものが良さそうですね。」
「軽めの赤でも良いのでは?」
など色々と意見が出た中で、選ばれたのは、サントリー登美の丘ワイナリー「登美の丘 シャルドネ」です。

登美の丘ワイナリーは、ブドウ栽培に適した恵まれた自然環境である、山梨県甲斐市に位置します。広大な自家ブドウ畑を活かし、土づくりから栽培・醸造・瓶詰めまでを一貫して行っています。ワイン作りの「技術」と「情熱」を結集し、目指す先は「世界を感動させる“日本のワイン”」。そんな「登美の丘 シャルドネ」は、自園産シャルドネを使用し、徹底した収量制限により、小粒で果実香に優れた完熟ブドウから作られます。旨みを引き出すため、シュールリー(※2)を実施。凝縮した果実味とブドウの個性に応じた樽香のバランスをとるため、1部を約7ヶ月熟成させています。

色調はやや濃いめのグリーンイエロー。輝きも感じられます。レモンを思わせる柑橘系の爽やかな香りや、「コンテ8ヶ月熟成」にも共通するバター、ナッツ、蜜を感じさせるアロマが特徴です。どことなく新鮮なトウモロコシをかじった時のような香ばしさも印象的。ワインとチーズを合わせることで両者の熟成感が増したように感じられます。また、ふくよかなシャルドネを口に含んだ途端、お互いの風味が同調してふくらみが増し、一段上の高級感が生まれます。後に長く残る酸味は、そよ風に揺れるブドウ畑を思い浮かべさせてくれるような優しさがあり、心地よい余韻に浸れます。

サントリーが同じ場所で直向につくる「登美の丘 シャルドネ」と、酪農家、生産者、熟成士という3者のリレーでやっと完成される「コンテ」。どちらもつくり手たちの魂が込められた、こだわりの作品です。2つ合わせて味わう贅沢をどうぞ御堪能ください。きっと翌朝は、自分も自分の仕事を頑張ろうと、空が少し広く思えますよ。

※2 シュールリー:アルコール発酵後に澱を取り除かず一緒に熟成させる製法。

1st

サントリー 登美の丘ワイナリー 登美の丘 シャルドネ

サントリー 登美の丘ワイナリー
登美の丘 シャルドネ

日本
ぶどう品種 シャルドネ

登美の丘ワイナリーで育てたブドウを丁寧に手摘みし、醸造、熟成しました。日本が世界に誇れるワインを目指し、故郷の名を冠したワイナリーの定番。心地よい酸味のふくよかな味わいが特長です。