丁寧にゲヴュルツトラミネールで洗われたこのチーズ。その良さをさらに引き立ててくれる素敵なワインが「チェレット モスカート ダスティ」です。マスカット葡萄からつくられた軽発泡性の爽やかな白ワインは、自然な甘味が心地よく、フルーティでバランスのとれた一品。ウォッシュタイプのチーズを合わせるには甘味が少々強すぎるかな?と心配でしたが、そんな心配も吹き飛ぶほどウォッシュチーズのなめらかな味わいにワインのバランスのとれた味が渾然一体となり溶け合っていく。ゲヴュルツトラミネールの華やかな香りとマスカット葡萄のほんのりとした甘味がよく合うのです。こんなにもワインとチーズが溶け込み合うのかと思うほどの一体感を生み出してくれました。ワインのフルーティさ、自然の甘さとチーズの上品な旨みが混ざり合い余韻が長く続きます。
さてもう一つおすすめしたいのが「ファルケンべルク リープフラウミルヒ<マドンナ>」。こちらもチーズのミルキーさとワインのフルーティな味わいが一体となってまろやかな味に。ワインのさわやかな甘味がよりふくよかに感じられます。聖母の優しさに包まれた、癒しのマリアージュです。
夏の陽射しに体力とともに食欲減退の方も多いと思います。そんな時におすすめなのがひんやり夏野菜。チーズは基本的には常温に戻してから食べた方がぐっと旨みを感じられますが、この季節ならよりさっぱりいきたいものです。冷蔵庫から出したばかりで溶け始める前のアフィネ・オ・ゲヴュルツトラミネールは香りも味わいもソフト。冷やしきゅうりやトマトにのせて食べてみましょう。チーズが更に食べやすくなります。そこでさらによく冷やした白ワインをあわせると、フルーティなワインの香りが華やかな気分に盛り上げてくれるはず。チーズとワインのマリアージュで会話も弾み、たくさんの人が集まるこの時期にぴったりです。