この料理に合うワイン

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1st

タヴェルネッロ オルガニコ スプマンテ 

タヴェルネッロ オルガニコ スプマンテ

イタリア
ぶどう品種 トレッビアーノ、その他

今回のレシピは、万願寺唐辛子、帆立、生姜のヤムです。ヤムはタイの言葉で「和える、混ぜ合わせる」という意味で、和え物とかサラダに相当します。今回の素材は万願寺唐辛子、帆立、生姜です。万願寺唐辛子は名前の通りトウガラシの仲間です。トウガラシはナス科トウガラシ属の植物です。広い意味でのトウガラシは、学名がCapsicum annuumで、そのなかに狭義のトウガラシ(学名がCapsicum annuum acuminou)やピーマン、タカノツメやタバスコの原料となるゴシキトウガラシなどが含まれます。広義のトウガラシの中の分類は植物学者の間で、まだ論争が続いていて結論は出ていませんが、実の形や辛さは色々ですが、非常に近い仲間たちだという事ですね。万願寺唐辛子の学名はCapsicum annuum var. angulosumですvar.とは「変種」という意味なので、トウガラシの変種(実際は自然交配)という事です。万願寺唐辛子を、順当そうな分け方でいうとピーマンの中に入り、ピーマンの2つのグループのベル型としし型の分類でいうと、しし型タイプには分類され、その中の最大級サイズの野菜だ、とういうことになりそうです。ちなみにベル型の最大級はパプリカですね。万願寺唐辛子は1920年代くらいに京都府舞鶴市万願寺地区で見つかったそうです。そのころ万願寺地区でも栽培されていた伝統野菜の「伏見とうがらし」と何かが自然交配したものと考えられています。万願寺地区には鎌倉時代の名刹「満願寺」があります。ご本尊の十一面観世音菩薩坐像も、鎌倉時代の作といわれ、舞鶴市の指定文化財に指定されております。このご本尊は33年に1度だけ秘仏開帳するのですが、次回は2035年なので12年後ですね。万願寺唐辛子のなかで、ブランド化に成功しているものがあります。それが、万願寺甘とうです。万願寺甘とうは農林水産省の地理的表示保護制度に2017年の6月に登録されていて、産地は京都府綾部市、舞鶴市及び福知山市と定められております。また1989年に認定された「京のブランド産品」の認定第1号グループのひとつでもあるのです。今回は万願寺唐辛子をヤムにします。タイには万願寺唐辛子そのものは無いのですが、万願寺唐辛子にとても良く似ているプリックチーファーをいろんな料理に使います。

今回のレシピのもう一つの主役は帆立です。タイの近海には帆立は生息しておりません。でもタイの人々は帆立が大好きです。冷凍ものも沢山流通しておりますし生食できるくらい鮮度の高い物も購入する事が出来ます。そして、このレシピの影の主役は、マッチ棒くらいに切った生姜だと思います。タイでは、2種類の生姜を使い分け、カーとキンと呼ばれます。カーは、堅く、香り豊かで辛みの強い生姜で、トムヤムクンやカレーペーストに使います。キンは柔らかく穏やかな生姜で今回のような和えものや、炒めものに良く使います。キンは、タイでは、野菜の一種のような感覚で食べられています。タレはナンプラーとライムの搾り汁と砂糖を2:2:1の割合で混ぜて作ります。

さて、この万願寺唐辛子、帆立、生姜のヤムにテイスティングメンバーが選んだイチオシワインはタヴェルネッロ オルガニコ スプマンテ、イタリアはもとより、世界で一番飲まれているイタリアワインブランド※1であるタヴェルネッロのオーガニック スパークリングワインでした。タヴェルネッロの言葉の意味は、イタリア語で「小さな居酒屋」とか言った感じです。外での食事でも、家でのご飯でも、家族や友達とおいしいものを食べながら楽しんでもらいたい、と言う願いを込めて名付けられました。そして、このタヴェルネッロをつくったのが、カヴィロ社です。カヴィログループは2020年にイタリアのサステナブル認証機関のEQUALITASからサステナブル認証ワイナリー※2として認証されています。カヴィログループの基本的な使命のひとつが環境保護です。カヴィログループは1966年にエミリアロマーニャで生れました。現在では12,000の生産者と手を結び、耕す畑は35,200haにもなりました。そこから出てくる廃棄物は年間で52万トンにも及びます。カヴィログループはこの廃棄物に新たな命を与えます。「肥料にして循環させるのでしょう?そんな事は、もうどこでもやっていますよ」とお考えのあなた!カヴィログループはちょっと違うのですよ。カヴィログループでは、この廃棄物から、まずバイオメタンを作ります。そのバイオメタンは輸送用のトラックの燃料や発電に使われるのです。また、数百万ℓの水も清浄化し再利用しています。そしてバイオメタンを採集した残りを肥料にして畑に戻す、この循環を毎年繰り返しているのです。タヴェルネッロ オルガニコ スプマンテの有機認証機関は「緑の葉っぱ」がトレードマークのユーロリーフです。ヴィーガンの認証も受けています。ぶどう品種はトレッビアーノ70%、ペコリーノ 30%で、すっきりとしたトレッビアーノ由来の爽やかな柑橘のタッチとペコリーノ由来の豊かで良く熟した黄色い果実を思わせる甘やかな香りとが心地良く広がります。味わいはやや辛口でExtra Dry表示のスパークリングワインです。

万願寺唐辛子、帆立、生姜のヤムとタヴェルネッロ オルガニコ スプマンテとを合わせると、万願寺唐辛子の爽やかで緑の力を帯びた香りがスッと立ちます。帆立の甘みや風味も自然に広がって行きます。

「すんなりと、スッと広がる感じですね」
「このタレには、砂糖が割と多く入っていますので、少し甘く感じるのですが、オルガニコ スプマンテにも、ほんのりと甘さが有るのでバランス良く感じました」
「ナンプラーの風味と良く合っています」
「生姜が太いので、噛むとしっかりと生姜の風味が広がり、それなりに辛味も感じますがオルガニコ スプマンテが優しく静めてくれる感じです」
「パーティー料理としても、予め野菜と帆立を切って置いて、タレを作っておけば、和えて出すだけなので簡単ですね」

皆様も、是非、この万願寺唐辛子、帆立、生姜のヤムに挑戦してみてください。今回は生の帆立を使いましたが、ボイルした帆立でも小海老でもシラスでも美味しく出来る料理です。そしてタヴェルネッロオルガニコ スプマンテとの素晴らしいマリアージュをお楽しみくださいませ。
※1 IMPACT DATABANK 2020 "World's TOP 20 WINE BRANDS"(millions of nine-liter cases)
※2 サステナブル認証機関EQUALITASの3E取得

2位に選ばれたのは、タヴェルネッロ オルガニコ トレッビアーノ シャルドネでした。こちらもタヴェルネッロのオルガニコシリーズで、スティルワインの白です。エミリア・ロマーニャ州のルビコーネ地方のぶどう、トレッビアーノ70%とシャルドネ30%を使って、発酵はステンレスタンクで、低温で12日間行います。そのままステンレスタンクで、6ヶ月間熟成しています。

グラスからは、熟したグレープフルーツやリンゴ、それもゴールデンデリシャスなどの黄色いリンゴを思わせる香りがしてきます。花の印象もやはり黄色、そしてハチミツなどを連想させる甘い香りがあります。口に含むと、軽やかです。フレッシュでまろやかな酸味を感じ、辛口ですが、穏やかで充実した果実からくる甘やかさが感じられ、酸味とのバランスがとても良いワインです。ヤムと合わせると、万願寺の味わいを、よりくっきりと感じさせました。生姜の辛さも、静めるのではなく、より焦点が合って、辛さの刺激を楽しむ方向の相性だと思いました。

2nd

タヴェルネッロ オルガニコ トレッビアーノ シャルドネ 

タヴェルネッロ オルガニコ トレッビアーノ シャルドネ

イタリア
ぶどう品種 トレッビアーノ、シャルドネ

3位に選ばれたのは、フレシネ プロセッコでした。プロセッコは、スパークリングワインの分野で、絶対王者だったシャンパンを抜いて、世界で1番※3売れているのです。プロセッコは、ヴェネチアとアルプスの間、イタリア北東部の、主にヴェネト州とフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の特に認められたエリアでつくられる、フレッシュさが魅力のスパークリングワインです。ぶどう品種はグレーラ種主体(85%以上)と定められています。

ボトルは、光を反射して、キラキラと輝く、素敵なカッティングボトルです。グラスからは、ほんのりとした甘さをイメージさせる香りや、白桃やメロンのようなフルーティな香りがしてきます。口にいれると、やさしい果実味とまろやかな酸味が上手くバランスしています。

ヤムと合わせると、万願寺唐辛子のピーマン的な香り立ちとプロセッコのメロンを思わせる香りが共鳴していました。プロセッコの親しみ易い飲み心地とヤムの軽やさとが、料理とワインの相性を考える上で大事な「料理とワインのボリューム感」の部分でとても良く合っていると思いました。
※3 IWSR2000~2021年スパークリングワイン販売数量

3rd

フレシネ プロセッコ 

フレシネ プロセッコ

イタリア
ぶどう品種 グレーラ

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