今回のレシピは、サラケッグ(ココナッツカレーディップ)、タイ料理です。サラケッグは、イスラムの影響を受けた料理のようです。作り方は簡単です。タイの万能調味料であるナムプリックパオ=チリインオイルを炒めて、カレー粉、玉ねぎみじん切りも炒めます。ゆで卵の黄身は潰しながら入れココナッツミルクを少しずつ混ぜながら加えていき、とろりとするまで煮詰めます。ピーナッツを乾煎りして、香ばしく香りがでたら粗く砕いて入れます。ナンプラー、砂糖、レモン汁で味を調えたら、もう出来上がりです。ナムプリックパオは手作りも可能ですが、材料としてカピという発酵させた海老ペーストやタマリンドペーストが不可欠なので購入されたほうが良いと思います。ナムプリックパオはアジアンスーパーに行けば、数百円で売られていますし、ネットでも勿論買えます。タイの調味料大手のメープロイの原材料表示を見るとエシャロット、ニンニク、乾燥赤唐辛子、ココナッツシュガー、タマリンド、乾燥えび、海老ペースト、フィッシュソースなどが使われていると表記されています。タイでは、エシャロットではなくホムデンというタイの紫色のたまねぎを使うことが多いようですよ。ナムプリックパオはスープ、和え物、炒め物と何にでも使える、旨みたっぷりの万能調味料なので、自宅に1瓶あると料理の幅が広がります。
ディップするものは、何でも良いです。マリアージュ実験の時には、揚げたじゃがいもや菜の花なども使いました。揚げたじゃがいもが定番で、特にお薦めな素材はゆで卵の薄切り、スナップエンドウやヤングコーンの茹でた物などです。ヤングコーンは間引いたスイートコーンですが、出盛りは5月から6月で、丁度今位が旬で、生のものは、格別美味しいです。
この、サラケッグにテイスティングメンバーが選んだイチオシワインはメゾン カステル コート デュ ローヌ、フランス全土のワインを手掛ける、フランスNo.1ワインメーカー※1、カステル社の最新ブランド「メゾン カステル AOCシリーズ」でした。メゾン カステル AOCシリーズは、有名産地それぞれの厳選したぶどうを、伝統的な手法使って、産地の魅力を引き出しつつ、現代のトレンドに合わせたモダンな味わいに仕上げました。コート デュ ローヌはAOCの面積、生産量ともに、ボルドーに次ぐフランス第2位の銘醸地です。フランス南部に位置するメリットを活かした、温和で厚みのあるワインを産しています。メゾン カステル コート デュ ローヌのぶどう品種はグルナッシュとシラーです。グラスに注ぐとプラムやイチジク、スミレの花などを連想させる香りや、クローブや黒胡椒などのスパイスのアクセントがあります。肉厚でまろやかな果実味と、柔らかい酸とゆったりと柔らかなタンニンが特長の、スムースでマイルドな味わいの赤ワインです。
サラケッグと合わせると、カレーディップの優しい味わいが広がります。
「おっ!これは合いますね」
「ピーナッツの味わいが、メゾン カステル コート デュ ローヌと出会う事で深みを増していますね」
「ディップは、元々、濃厚な旨みのある味わいなのですが、ワインと合わせる事で、丸さや、たっぷり感が、より一層広がります」
「特に、ゆで卵と合いますね。卵の黄身ってワインと合わせるのが難しい食材のひとつですよね?このディップで合わせると、黄身の強い風味とナッツとが上手くまとまって、ワインと良く調和します」
「ヤングコーンのしゃくしゃくした口当たりと、甘やかな風味とがコート デュ ローヌの穏やかな味わいと良く合っています」
いろいろな野菜が美味しい季節です。サラケッグに挑戦してみてください。そしてメゾン カステル コート デュ ローヌとの絶妙なマリアージュを、是非お楽しみください。
※1:フランス企業で2019年売上数量が最大(IWSR2020)