この料理に合うワイン

レシピに戻る

1st

サンタ カロリーナ カルメネール レセルヴァ 

サンタ カロリーナ カルメネール レセルヴァ

チリ
ぶどう品種 カルメネール

今回の料理は長芋のステーキ バルサミコミートソースです。ナガイモは、学名がDioscorea polystachya ヤマノイモ科ヤマノイモ属のつる性多年生植物です。ヤマノイモ属は種類が多く、600くらいが属していると言われており、地下で肥大する芋を持つものが多い属です。大きく3つのグループに分かれており、ナガイモとヤマノイモと沖縄などで栽培されるダイジョ(大薯)の3つです。ヤマノイモは自然薯と呼ばれ、粘り気が強い芋で日本固有品種として、学名(Dioscorea japonica)にジャポニカが冠されています。葉の形は細長いハート型で、先が細く尖った形です。ダイジョはイモの中身が白いものと紫色のものがあり、紫色のものはベニイモと呼ばれます。沖縄で有名なお菓子の紅芋タルトはこのダイジョが原料です。ナガイモのグループは更に3つに分かれます。スーパーで普通に売られている丸くて長いナガイモ群と、平たく掌のような形をしたイチョウイモ群と丸いツクネイモ群です。ナガイモ群は摺り下ろした時の粘り気はそんなに強くないです。ツクネイモ群は、摺り下ろした時、もちもちと粘り気が強いです。搗き立てのお餅くらいの粘り気です。イチョウイモ群はナガイモ群とツクネイモ群の、丁度中間くらいの粘り気です。ヤマノイモの仲間には、いろんな呼び名があります。古文書ではいろいろな種類まとめて薯蕷(しょよ)、もしくは暑預と書き記されているようです。薯蕷饅頭の薯蕷です。農林水産省の県別生産量では、北海道と青森県が激しくトップ争いをしており、合わせて全国の3/4以上のシェアがあります。この統計も、面白い事に、ヤマノイモの仲間全部の合計だそうです。

長芋を良く洗って、皮つきのまま、ひげ根だけをとって1cmの厚さに切ります。最近は品種改良でひげ根や毛穴が無いものも栽培されていて、とても便利です。塩こしょうをしっかり振り、小麦粉をまぶし、フライパンで焼き色を付けます。ミートソースは牛ひき肉と玉ねぎのみじん切りとマッシュルームです。味付けのポイントはクミンと赤ワインとバルサミコ酢です。

この長芋のステーキ バルサミコミートソースにテイスティングメンバーが選んだイチオシワインはサンタ カロリーナ カルメネール レセルヴァでした。サンタ カロリーナ社は1875年ドン・ルイス・ペレイラ・コタポスにより設立されました。ドン・ルイスは鉱業事業で大成功を収め、公的にも外務大臣にまで昇りつめた人物です。1889年にはフランス・パリ万博で実施された国際コンペティション「エクスポジション ユニヴェルセル」で金賞を受賞し、チリワインが世界的な評価を受ける先駆けになりました。2015年にはアメリカの有名なワイン専門誌『ワイン・エンスージアスト』誌ワインスターアワードで「ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」(ニューワールド部門)を受賞しました。2018年にはイギリスの調査会社ワインインテリジェンスの世界的な消費者調査の結果、POWERFUL WINE BRAND TOP15にランクインしました。まさに創業から140年以上、絶えず国際的評価を得てきたチリの名門中の名門なのです。イチオシに選ばれたサンタ カロリーナ カルメネール レセルヴァ もワインエンスージアスト誌においてTOP100 BEST BUYに選ばれた、お買い得なワインなのです。ぶどう品種のカルメネールは、非常に潜在力の高いぶどう品種だといわれています。語源は鮮やかな赤であるカーマイン (英語 carmine)から来ています。フィロキセラ前のボルドーではカベルネ・ソーヴィニヨンよりも多く栽培されていました。完熟するとメルロの果実味をさらに凝縮させたような力強いワインになります。サンタ カロリーナ社はカチャポアル・ヴァレー、コルチャグア・ヴァレーのカルメネールの栽培に素晴らしく適したエリアに、合計で100ヘクタール以上もカルメネールの畑を保有しているのです。グラスに注ぐと、濃く深みを持った赤紫色です。ボリューム感のある華やかな香り立ち。ブルーベリーやアメリカンチェリーを連想させる果実香です。甘苦系スパイスやサンダルウッドなどの香木を思わせる香りもあります。口に含むと充実した果実感があります。タンニンのキメは細かく、かつ豊かです。長芋のステーキ バルサミコミートソースにサンタ カロリーナ カルメネール レセルヴァを合わせると、長芋の持つ大地のニュアンスと、ワインの土っぽさとが良くマッチしています。

「良く合いますね」

「長芋も地中深くで太っていきます。ワインのぶどうも、土のなか深くに根を下ろし、様々な要素を吸収して果実を実らせます」

「ミートソースの肉汁の旨味が、カルメネールの充実した味わいとぴったり合っています」

クミンの香りや黒こしょうもカルメネールのスパイシーさと共鳴して、存在感を増しています。

「他のワインと合わせるよりも、スパイシーな料理に感じますね」

「芋の焦げ目の香りも、カルメネールのフュメなタッチと合っていて、絶妙に良いですね」

皆様も長芋のステーキ バルサミコミートソース、一度作ってみてください。そしてサンタ カロリーナ カルメネール レセルヴァとの素敵なマリアージュをご体験くださいませ。

2位に選ばれたのは、ヤルンバ ワイ シリーズ ヴィオニエです。ヤルンバ社は、1849年創業の豪州最古の家族経営ワイナリーのひとつと言われており、5世代170年の歴史を誇ります。南オーストラリア州のバロッサにあり、醸造長はオーストラリアを代表する銘醸造家のルイーザ ローズさんです。彼女は2014年8月号のGood Food MagazineのオーストラリアワインメーカーTOP10で、なんと1位を獲得しました。ヴィオニエはフランス・ローヌ地方で古くから栽培されていて、コンドリューなどの銘酒を生み出すぶどう品種です。栽培が難しい品種と言われ、一時期は、世界で僅か数ヘクタールまで栽培面積が減った事もあったそうです。日当たりの良い畑で完熟させると芳醇なアロマを醸し出し、華やかな香りになります。白桃やメロンを連想させるジューシーな果実味と、まろやかな酸味、豊かなコクを持った辛口白ワインです。
長芋のステーキ バルサミコミートソースと合わせると、芋のコクが明らかに強まります。白ワインなのに牛肉のミートソースとも良くマッチしています。特に、ミートソースに振られたこしょうが、ヴィオニエの果実感にふくらみと複雑さを加えていました。面白かったのは、ヴィオニエと合わせると、クミンが姿を消して、こしょう、それも実際には使われていない白こしょうのニュアンスを強く感じた事でした。
このヤルンバ ワイ シリーズ ヴィオニエは、インターナショナル ワイン チャレンジ 2018ではゴールドメダル受賞!しかも95点という高得点でした。

2nd

ヤルンバ ワイ シリーズ ヴィオニエ 

ヤルンバ ワイ シリーズ ヴィオニエ

オーストラリア
ぶどう品種 ヴィオニエ

3位には、サンタ バイ サンタ カロリーナ カベルネ・ソーヴィニヨンが選ばれました。サンタはチリアンライオンのアイコンも可愛いチリのワインです。日々の食事に合わせ易いフードフレンドリーなワインだと大評判です。カシスのコンポートや熟したプラムなどを連想させる香りと、清涼感のある針葉樹のニュアンスがあります。充実した果実味と、ほどよく全体を引き締める酸とタンニンが特長の、バランスの良い赤ワインです。長芋のステーキ バルサミコミートソースと合わせると、ヴィオニエとは全く逆で、クミンがグッと強まりました。ミートソースのコクと旨味をしっかりと受け止め、料理もサンタも両方良くなる、とても良いマリアージュでした。

3rd

サンタ バイ サンタ カロリーナ カベルネ・ソーヴィニヨン 

サンタ バイ サンタ カロリーナ カベルネ・ソーヴィニヨン

チリ
ぶどう品種 カベルネ・ソーヴィニョン、シラー

レシピに戻る