この料理に合うワイン

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1st

ダークホース シャルドネ

ダークホース
シャルドネ

アメリカ
ぶどう品種 シャルドネ、ヴィオニエ、ゲヴュルツトラミネール

今回のレシピは、ホンビノス貝のクラムチャウダーです。ホンビノス貝は外来種の大型二枚貝です。元々は北米大陸の東海岸に生息しています。クラムチャウダーの本場アメリカ東海岸でチャウダーに使われるクラムは、まさにこのホンビノス貝なのです。ホンビノス貝は二枚貝綱マルスダレガイ科に属しています。マルスダレガイ科はアサリやハマグリも属している二枚貝のなかでは最大の科です。ホンビノス貝を漢字で書くと本美之主貝、美之主はヴィーナス=ウェヌスの事です。ヴィーナスはローマ神話の愛と美の女神、なので「美」の「主」、美之主なのです。

あ!絵画の「ヴィーナスの誕生」のヴィーナスは貝に乗っている!その貝だ!!と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、ちょっと違います。ボッティチェッリが描いたのはホタテガイ、ウィリアム・アドルフ・ブグローが描いた「ヴィーナスの誕生」の貝は外縁が丸く描かれていないので、多分シャコ貝でホンビノスではありません。美之主の名前はこの貝の和名を付ける時にはヴィーナス属に属していた為なのです。しかも和名を付ける時にはすでに北海道などで獲れる他のヴィーナス属の貝にビノスガイの名前を与えてしまっていた為に「本」を付けてホンビノス貝の名前になりました。更に研究が進むと、この貝がヴィーナス属では無い事が判明し、和名と学名が全く関係無い状態になってしまいました。日本で繁殖しているのが確認されたのは未だ20年も経っていない1998年の事で、千葉県の幕張で見つかりました。その後あっという間に東京湾奥全域に広まり2000年では大阪湾でも繁殖しているのが発見されました。アメリカ東海岸では食用として大変重要な貝で、単にクラムと呼ぶ時は大体ホンビノス貝を指しています。大きさで呼び名が変わり、一番小さい、1個50gくらいのものをリトルネック、それよりちょっと大きい75gくらいのものをチェリーストーン、1個100gを越えてくるとトップネック、一番大きい200g超のものをクオーホグと呼びます。一般的にクラムチャウダーにおすすめのサイズはチェリーストーンと言われていますが、クオーホグサイズの巨大な貝が入っている事もよくあります。日本の消費者は未だホンビノス貝の美味しさを知らないので、なんと築地での卸価格は今のところ貝類で最安値の事が多いです。なので、今が狙い目の貝と言えます。最近ではこの貝を専門に扱うネットショップや地方のスーパーでの取り扱いも増えてきました。もちろん、日本のハマグリやアサリで代用しても美味しいクラムチャウダーが出来ます。

このホンビノス貝のクラムチャウダーにテイスティングメンバーが選んだイチオシワインはダークホース シャルドネ、今アメリカで大人気の「常識破りの濃い旨ワイン」でした。2015年の時点でアメリカにおいて100万ケース(9L換算)以上販売されたワインブランドは約50種存在します。ダークホースはそのひとつで、しかも発売後、僅か一年というスピードで100万ケース(9L換算)を販売したのはアメリカの50のビッグブランドでは唯一なのです。伸長率も一番高い(*1)ブランドなんですよ!

ワインメーカーはベス リストン、女性醸造家です。常識破りのワインをつくるだけあって、只者ではありません。目力が半端無く強く、Tシャツの袖口からは、見事なタトゥーが見えます。彼女は自分の信条やワイン造りの哲学について「本当の幸せを見つける為には、自分に正直になって、リスクを覚悟で挑戦する必要があると思う」「私はより良い新しい手法で、ワイン業界の常識に捉われる事なく挑戦したい」「挑戦が大好き。これからも常識破りで予想外な事に挑戦し続ける」と熱く語ってくれました。常識にとらわれない彼女らしく、ダークホース シャルドネには、なんと!ヴィオニエとゲヴュルツトラミネールがブレンドされているのです。リッチで骨格のあるワインでありながら、豊かで複雑な香りを持ったワインです。

マリアージュ実験の時にもホンビノス貝のクラムチャウダーとダークホース シャルドネの相性には驚きの声が上がりました。他の白ワインもとても良く合うのですが、ダークホース シャルドネは別格の美味しさです。

今回のクラムチャウダーは貝の旨みが濃厚です。日本だと「酒蒸し」か「お澄まし」で貝の美味しさそのものを引き出しますが、このクラムチャウダーは生クリームの旨さを掛算することで美味しさの合計値が大きくなっている感じがします。

「貝のコク、旨みとダークホースが共鳴するのですかね?クラムチャウダー単体よりも、ずっとクラムチャウダーが美味しく感じます」

「それにテクスチュアが合っているのも大事ですよね。少しとろみのある濃いチャウダーとヴィオニエやゲヴュルツトラミネールで『まったり感』を身に纏ったダークホースの口当たり、舌触りがぴったり合っているんです。この肌感覚の相性も大事なんです」

ホンビノス貝は未だ知名度が高くないので、今はまだ手頃な値段で買えます。将来人気が出ると高値になるかもしれません。ホンビノス貝のクラムチャウダー、是非作ってみてください。そして「まさに、これだ!!」と思えるダークホース シャルドネとのマリアージュをお楽しみください。

 

*1 IRI Total US MULO, 16 weeks ending Jan 10, 2016   IMPACT Data bank US WINE MARKET 2015

2位に選ばれたのはビニャ マイポ レゼルバ ビトラル シャルドネでした。今回のクラムチャウダーのレシピは、写真を見ると、さらっとしたタイプのスープのようにも見えます。でもひとさじ口に運ぶとホンビノス貝の濃厚な旨みがたっぷりな事がわかります。このレシピでは材料に水を全く入れていません。水分は白ワイン、牛乳と生クリームとそれぞれの素材からだけです。水で旨みが薄まる事無く、材料そのものの味わいの調和を楽しむ事ができます。ビニャ マイポ レゼルバ ビトラル シャルドネと合わせると、生クリームの上品で豊潤な味わいが、ぐっと引き立てられました。 「バニラやココナッツのニュアンスが強調されるのは、もしかして・・・」 「そうです、ビトラル シャルドネはアメリカンオークで熟成しています」 アメリカンオークはフレンチオークよりも苦味が少なく、バニラやココナッツのニュアンスを多く持つのが特徴なので、バターや生クリームとの相性が良くなる傾向があるのです。乳製品が大好きな方にはおすすめのマリアージュだと思いました。

2nd

ビニャ マイポ レセルバ ビトラル シャルドネ<br>※終売しました。

ビニャ マイポ
レセルバ ビトラル シャルドネ
※終売しました。

チリ
ぶどう品種 シャルドネ

3位に選ばれたのはビニャ マイポ ソーヴィニヨン・ブラン/シャルドネです。2位に選ばれたビトラル シャルドネと同じワイナリーであるビニャ マイポのラインナップです。ソーヴィニヨン・ブランのグレープフルーツを連想させる爽やかな香りとシャルドネのふくよかな味わいとが心地良いワインです。ビトラルのリッチでゴージャスなマリアージュとはちょっと違う合い方をしました。ホンビノスの味わいそのものに寄り添って引き立てるような感じ・・・・・貝の味わいそのものを楽しみたい方におすすめのマリアージュパターンだと思いました。

3rd

ビニャ マイポ ソーヴィニヨン・ブラン/シャルドネ<br>※終売しました。

ビニャ マイポ
ソーヴィニヨン・ブラン/シャルドネ
※終売しました。

チリ
ぶどう品種 ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ

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