今回のレシピは、ポジョデモーレです。メキシコ料理、それも、なんと!チョコレートを使った煮込み料理です。メキシコ料理と言えばタコス、トルティーヤ、サルサソースやチリソースを思い浮かべる方が多いかと思いますが、一風変った、チョコレートを使う料理があるのです。それが、このポジョデモーレです。ポジョは鶏、モーレはソース類全般、またはそのソースで煮込んだ料理を指す言葉で、さまざまなモーレがあります。緑色をしたモーレ ヴェルデ、黒いモーレ ネグロ、そして中でも最も一般的なものが唐辛子を使ったモーレ ポブラーノで唐辛子とともにチョコレートが使われます。アメリカのスーパーマーケットなどで「モーレ」とだけ書かれている瓶詰めのソースは大体このモーレ ポブラーノです。今回はバレンタインデーにちなんで、そのポジョデモーレと相性の良いワインを探します。
ポジョデモーレの鶏ですが、今回は骨付きもものぶつ切りを使いました。まず鶏肉をオリーブオイルで炒め、焼色を付けます。赤唐辛子とにんにくを炒め、香りと辛さを引き出します。別に玉ねぎ、セロリ、レーズンを良く炒めてフードプロセッサーでペーストにします。鶏とペーストに赤ワインとトマトの水煮とスパイス類を入れて煮込みます。使うスパイスはシナモン、コリアンダー、クローブとカイエンペッパーです。30分くらい煮込んで、仕上げにチョコレートとピーナッツバターを入れて少し煮込むと出来上がりです。仕込みから仕上げまで約1時間でユニークなチョコレート煮込みが出来上がります。複雑な香り、味わいはリッチです。料理単体で味わうと、2人前にチョコレートが50gも入っている割にはチョコレートチョコレートしていません。この鶏のチョコレート煮込みにテイスティングメンバーが選んだイチオシワインはカルロ ロッシ カリフォルニア ダーク、昨年9月に発売された、カルロ ロッシのニューフェイスです。カルロ ロッシはガログループが誇る、お手頃カリフォルニア ワインで、太陽をたっぷり浴びたフレッシュ&フルーティな味わいが大人気のワインです。ラベルに描かれた人物はガロ家の創業者か?と思いきや、伝説の営業マンの肖像だそうで、カルロ ロッシはその彼の名前です。カルロ ロッシ カリフォルニア ダークは6種類のぶどうで醸されます。ルビー カベルネ、ルビー・レッド、カーネリアンといったカリフォルニア生まれの交配品種とバルベラ、カリニャン、テンプラニーリョといった欧州系品種、いずれも色が濃く、濃厚になるぶどう達です。グラスに注ぐと黒々と濃い色です。口に含むと厚みがあり、凝縮された果実感としっかりしたボディを感じます。ポジョデモーレと合わせると、ソースのカカオ感がぐっと引き出されました。
「料理とワインの濃さがぴったり合っています」
「ロッシ ダークの充実した果実味とポジョデモーレの深い味わいが良く合っていますね」
「ソースにレーズンを使っているのも、ロッシ ダークとの相性の良さを高めていると思うよ」
「料理だけだとチョコレート風味があまり無くて、チョコレート煮込みの名前からすると、ちょっと物足りないなぁと思っていましたが、ロッシと合わせると、チョコが前面に出てきて驚きました」
皆様も、バレンタインデーにチョコレートのプレゼントだけではなく料理にも挑戦してみてください。そしてロッシ ダークを合わせてみてください。