今回のレシピは、ガイヤーン ガティ、タイ東北部が発祥と言われている鶏を焼いた料理です。タイ語でガイは「鶏」、ヤーンは「炭などで直火焼きにする」こと、ガティはココナッツミルクです。鶏を炙り焼きにする料理で、タレにココナッツミルクを使い、漬け込んでおいて焼きます。タイでは東北地方だけではなく首都バンコクをはじめとして各地に、このガイヤーンを食べられる屋台や食堂が沢山あります。ガイヤーンのサイズは色々です。鶏を1羽丸ごと平らに開いたものから、真っ二つに切った半羽のもの、手羽先だけのバージョンや、腿や胸肉を小さく切って、串に刺した、ちょうど日本の焼鳥くらいのサイズのものまで、いろいろあります。タイでは竹筒に入ったもち米(カオニャオ)と青パパイヤのサラダ(ソムタム)を合わせるのが定番だそうです。今回は手羽先でつくりましたので、現地ではピックガイヤーンと呼ばれる料理になります。漬けこむタレはココナッツミルクにナンプラーとオイスターソースで味をととのえたものです。スパイス類としては白こしょうを小さじ半分、それににんにくのみじん切りを入れます。しっかり味を馴染ませる為に1時間くらいは漬けて置きます。屋外でのバーベキューにはこのタレに漬けこんだ状態で保存容器やチャック付きポリ袋に入れて持っていけば良いので、現地では焼くだけで手軽です。マリアージュ実験のスタジオでは炭火が使えなかったので、オーブンで焼きました。写真をご覧ください、こんがりと美しい焼き色です!!皮目がパリッとしているのが写真からも伝わってきます。口に入れると、パリパリとした皮の下からじゅわっと肉汁が溢れてきました。このガイヤーンにテイスティングメンバーが選んだイチオシワインはモマンドール ブリュット、世界一(*1)のスペインスパークリングワインのメーカーであるフレシネ社とサントリーが共同開発したスパークリングワインでした。「モマンドール」とはスペインのカタルーニャ語で「金のひととき」の意味で、幅広い食のシーンで楽しんでいただく為に、軽やかでクセのない味わいを目指しました。色は淡いレモンイエロー、キメ細かな泡が立ち昇ります。自然な柑橘系を思わせる香り立ちです。ガイヤーンと合わせると、ココナッツの香りと酵母由来の香ばしさがスッとなじんでいました。
「タレと合いますね」
「日本の焼鳥のタレのようには甘くないです。鶏本来の美味しさが味わえます」
「うん、鶏の素直な肉汁にも、軽やかなモマンドールが丁度良い感じです」
「熱々のガイヤーンをかじって、『熱っちっち!』となっている所に、キンキンに冷えたモマンドールを流しこむと、ほんと極楽ですよね!」
ガイヤーンには白こしょうの柔らかな刺激があるのですが、その刺激感をモマンドールがくっきりと見せてくれている感じがしました。屋外でのバーベキューでも、オーブンや魚焼きグリルでも美味しく焼けるガイヤーン、是非試してください。そしてお洒落なスパークリングワインのモマンドールを合わせてみてください!!
※The IWSR 2015 スペインスパークリングワイン販売数量