この料理に合うワイン

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1st

モマンドール  ブリュット

モマンドール
ブリュット

スペイン
ぶどう品種 マカベオ、チャレロ、パレリャーダ

今回のレシピは、ポークソテー マスカットソースです。マスカットは、世界中で古くから栽培されています。日本では緑色の白ブドウのイメージですが、真黒な果皮のものも多くあります。ワイン評論家のジャンシス ロビンソン氏は、「世界最古の栽培品種ではないか?」と言っているくらい歴史のある品種なのです。華やかで、かつ独特なマスカット香を持っていて、麝香(じゃこう)=ムスクが語源とも言われています。

今回、このマスカットの大粒のものを贅沢にソースに使います。主素材は豚のロース肉です。ソースと言っても手間の掛かるものではありません。豚肉を焼いたフライパンにバターを溶かし、マスカットを加えて中火で炒めます。それに白ワインを加えて、とろりとするまで煮詰めるだけです。これでポークソテーを引き立てるマスカットソースの出来上がりです。このポークソテー マスカットソースにテイスティングメンバーが選んだイチオシワインはモマンドール ブリュットでした。このモマンドール ブリュットはサントリーと世界一のスパークリングワインの生産者*1であるフレシネ社とで共同開発した、この夏新発売した辛口スパークリングワインです。日本の食卓は、移り変わる季節に合わせて、様々な素材が使われ、色々な調理方法が駆使されます。その幅広い素材、調理方法を活かす事が出来るスパークリングワインを生み出す為に、スペイン在住の日本人女性醸造家の佐藤陽子さんが開発に携わってくれました。佐藤さんは東京の大学を卒業後、一旦は日本の企業に就職をしましたが、ワイン造りの夢が捨てきれず、単身スペインに移り住んで醸造家になったという行動力のある方です。素材そのものの淡白な味わいの中に深みのある旨味を求める和食の世界に合うよう、軽やかでクセのないスパークリングワインを目指しました。モマンドールとはスペインのカタルニア語で「金のひととき」の意味です。コハレの時にぴったりなネーミングですよね。

お皿の豚にナイフを入れ、たっぷりとソースを絡めていただきます。ソースからマスカットの鮮やかな香りが立ち上ります。豚ロースの肉質のほくりとした、少し乾いた感じと、マスカットソースのバターの効いた、しっとりとした甘さが絶妙にマッチします。

「豚肉は果実と相性が良いですね」

「甘い味付けとも、良く合うんですよね」

モマンドール ブリュットと合わせると、豚肉のロース部分の豚独特のコクに、そっと寄り添います。脂身の、ちょっぴりしつこいくらいの甘みは、モマンドール ブリュットの泡がさらりと洗い流してくれます。マスカットソースとはブドウつながりで納まりが良く、申し分ない相性でした。

「このソースだと、もう少し甘みのあるワインの方が、合うかと思ったら、辛口もいけますね」

「意外なくらい、馴染みます」

「控えめなワインだから、このお皿の、どのパーツともケンカしないんじゃないでしょうか?」

この、懐の深いモマンドール ブリュット、もっともっと、色々な料理と試してみたくなったマリアージュ実験でした。

2位に選ばれたのはバルトン&ゲスティエ グラーヴでした。バルトン&ゲスティエ社は1725年創業のボルドーでも屈指の歴史を持つネゴシアンです。このグラーヴはバルトン&ゲスティエのラインナップのなかでは、パスポート シリーズと呼ばれるシリーズです。パスポート シリーズは日本未導入のプロヴァンスやローヌ、ロワールなどのワインもあり、フランスの名醸地を「パスポート」片手に旅をしてもらう気分になってもらおう、という意味で名付けられました。グラーヴ地区はボルドー市街の南側に広がる、小石の多い土壌のエリアで、そこで育てられたソーヴィニヨン・ブランとセミヨンを使っています。ソーヴィニヨン・ブランの素直で生き生きとした香りと、セミヨンの力強さが上手く調和したワインです。ポークソテー マスカットソースと合わせると、爽やかな柑橘系の香りとマスカットの甘い香りとが上手く、からまりあって、香りに複雑さをもたらしていました。味わいでも、豚の力強さに押し負けない、しっかりとした芯の強さを感じました。

2nd

バルトン&ゲスティエ<br>※終売しました グラーヴ

バルトン&ゲスティエ
※終売しました
グラーヴ

フランス
ぶどう品種 ソーヴィニヨン・ブラン 、セミヨン

3位に選ばれたのは、マドンナ R <ロゼ>でした。このマドンナ R <ロゼ>はリープフラウミルヒ発祥のファルケンベルク社が醸すロゼです。「つよく、かわいく、生きるひとへ。」をキーメッセージに開発されました。凛とした女性らしさと自然なリラックス系の女性らしさの両方を追い求めるイメージです。たとえば、仕事では「出来る女、スタイリッシュに仕事をこなし」、私生活では「リラックス」。同性からはカッコいいと思われ、異性からは可愛いと思われる。時にドレスアップ、基本ナチュラルといった「女性らしさの二面性」です。
しかし、理想はそうでも、現実には、なかなか難しいですよね。異なる自分に変身するには、何かスイッチが必要なのです。
そんな時には、これ!マドンナ R <ロゼ>です。
ベリー系の甘い香り立ち、でもスパイシーさもある・・・。
ほのかな甘さ、でもキリっと心地よい酸味。まさに切り替えのスイッチになれるワインなのです。ポークソテー マスカットソースと合わせると、華やかに、そして、自然にマッチしていました。

*1 IMPACT DATABANK 2012 EDITION 2012年度 スパークリングワイン世界販売数量

3rd

ファルケンベルク マドンナ R <ロゼ>

ファルケンベルク マドンナ R
<ロゼ>

ドイツ
ぶどう品種 ポルトギーザー 、ドルンフェルダー

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