この料理に合うワイン

レシピに戻る

1st

ジョルジュ デュブッフ プーイィ・フュイッセ

ジョルジュ デュブッフ
プーイィ・フュイッセ

フランス
ぶどう品種 シャルドネ

今回のレシピは金目鯛のアクアパッツァです。金目鯛は真鯛とならんで慶事に使用される御目出度い魚です。魚体は朱金に輝いていて、目はぱっちりと吸い込まれるように透明です。鯛の名前は付いていますがスズキ目の真鯛とは全然違う、自分自身の名前の付いたキンメダイ目に属する魚です。深海に住む魚で、北海道以南に広く分布しますが、関東では稲取、銚子、外房が特に有名です。旬は晩秋から真冬にかけて、皮目だけではなく、身全体に良く脂の乗る魚です。今日はその金目鯛でアクアパッツァを作ります。
鍋にオリーブオイルをひき、にんにくを炒めます。良い香りがしてきたら、金目鯛に焼き色をつけます。アンチョビと戻したドライトマトを炒めてアサリとケッパー、白ワインを加えて蒸し煮にしたら出来上がりです。活きの良い金目鯛さえ手に入れば、豪華な見栄えの割には簡単な料理です。
今回テイスティングメンバーがこの素敵な金目鯛のアクアパッツァに選んだイチオシワインはジョルジュ デュブッフのプーイィ・フュイッセでした。ボジョレーの帝王ジョルジュ デュブッフは実はプーイィ・フュイッセのあるマコネーの出身でプーイィ・フュイッセにも特別な思い入れがあるのです。特徴的なソリュトレーとヴェルジソンの二つの断崖を望むプーイィ・フュイッセの畑は南向いた斜面が多くブドウが特に良く熟します。グラスに注ぐと、深みのあるイエローで少し金色のタッチが入っています。グラスを鼻に近づけると、熟した蜜入りリンゴを思わせる甘いニュアンスが漂ってきます。香り豊かで華やかです。口に含むと、ふっくらとした、丸みのあるアタックで、辛口でありながら完熟ブドウからくる甘さを感じます。
金目鯛のアクアパッツァとあわせます。肉厚の白身に煮汁が寄り添い、やさしい滋味と白身の奥深いコクがあります。そこにプーイィ・フュイッセの複雑な旨みが追いかけてきて絡まりあいます。
「旨いなぁ・・・」
「しみじみとした深みを感じますねぇ」
「スープが凄く濃いのに、ワインが負けませんよね、それも、負けてないって言うか、なんだろう・・・そもそも、ぶつかり合ったり、勝負している感じじゃないんですよ。なんでなんですかね?」
「そうそう、アサリとかアンチョビ、ドライトマトから濃厚な味がでているのに、ワインがすっと、受け止めていますよね」
そこで、薫先生が種明かし「実は、ちょっと贅沢かと思ったのですが蒸すときのワインをこのプーイィ・フュイッセ、それも250ccも使わせていただきました」
同じワインをリッチに使うことが、このなんとも言えない絶妙なマリアージュの原動力だったのです。
料理とワインの相性の真理の一端に触れたテイスティングでした。

3位に選ばれたのはジョルジュ デュブッフ ムーラン・ナ・ヴァンでした。ボジョレーで優れたワインを産出する38村をボジョレー・ヴィラージュと呼びます。なかでも特に優れた10のクリュを別格として扱いクリュ ボジョレーと呼んでいます。なかでもムーラン・ナ・ヴァンの畑には、かつてマンガンの鉱山があり、他のクリュ ボジョレーとは明らかにミネラル感が違い長期熟成に耐えるワインになります。ムーラン・ナ・ヴァンの複雑で厚みのある味わいと、金目鯛のアクアパッツァの芳醇なコクがぴったりと合っていました。

2nd

ジョルジュ デュブッフ ムーラン・ナ・ヴァン

ジョルジュ デュブッフ
ムーラン・ナ・ヴァン

フランス
ぶどう品種 ガメ

レシピに戻る