今回のレシピはタイ料理のクイテェオ パッキーマオ、酔っ払い麺とも呼ばれている有名料理です。クイテェオは米粉の麺で、いろいろな太さのものがあります。幅の広いセンヤイ、細いセンレック、極細のセンミーなどがありますが、今日はセンレックを使いました。バジルの香りが爽やかで、甘酸っぱさと、オイスターソースやシーズニングソースからの複雑さが絶妙な炒め麺です。日本でこのパッキーマオを頼むと強烈に辛いことがあります、タイでは、最初からは、あまり辛くせず、テーブル上の粉唐辛子、唐辛子の酢漬けで自分の好みの味わいに調整します。
このおつまみにも〆の麺にもピッタリなパッキーマオにテイスティングメンバーが選んだイチオシはデリカメゾン 赤でした。デリカメゾンは1995年に発売されました。当時のキャッチフレーズは「ヨーロッパには、どこへ行っても安くておいしい日常ワインがあるのに、美食大国日本になぜそういうワインがないのだろう?-そんな声にお応えして誕生しました」でした。
盛り付けられたパッキーマオは、バジルの緑と卵の黄色と唐辛子の赤のコントラストがとても美しいです。爽やかなバジルの香りがふわふわと漂ってきます。ナンプラーのコクを感じさせる香りも追いかけてきます。口に入れると酸味と甘みのバランスが良い、庶民的な味わいの料理です。
デリカメゾン 赤と合わせます。グラスを近づけると、フルーティな香りがします。口にいれると、やさしい味わいです。軽やかでタンニンも控え目で飲み心地の良いワインです。
「パッキーマオと良く合いますね」
「馴染むねぇ」
「料理とワインのボリューム感ですかね・・・」
するすると食べやすいパッキーマオと軽やかなデリカメゾンの料理とワインの「重さ感」が一緒なのでしょうか、とてもバランス良く感じます。
「ちょっと辛い麺の刺激が、ワインで静かにおさまる気がします、甘さが辛さを和らげてくれるのでしょうかね」
タイの庶民的料理とディリーワインの絶妙な相性が確認できたテイスティング実験でした。