今回のレシピは海老と白菜のココナッツミルク煮、タイ料理です。「この真冬にタイ料理?!」と、お考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、タイ料理にも、冬に美味しい、体の温まる料理があるのです。食材のメインは海老と白菜です。白菜はアブラナ科の二年生植物です。古くから日本にありそうな野菜ですが、日本で一般的に食べられるようになったのは20世紀になってからだそうです。白菜は霜にあたると、甘くなり、一層美味しくなります。この厳寒の時期こそ、今回のレシピにふさわしいと言えます。
器に盛られた海老と白菜のココナッツミルク煮から、ココナッツの良い香りがしてきます。火のとおった白菜の独特の香りも食欲をそそります。ぷりぷりの海老と柔らかく煮えた白菜の食感のコントラストが楽しいです。スープを口に入れるとコクのある味わいです。ココナッツの広がりのある味わいとなんとも言えない深い旨みがあります。
「お出汁は何で取るんですか?」
「タイ料理では、基本、お出汁は取りません。雑誌などの仕事でイタリアンやフレンチのシェフ達とコラボをするのですが、毎回、本当に出汁をとらなくて、こんなにバランス良く旨みが出るのか!!と驚かれます」と、都先生。
この、冬に美味しい海老と白菜のココナッツミルク煮にテイスティングメンバーが選んだイチオシワインはフレシネ ミーア 白でした。カバの代表的ブドウ品種3品種、マカベオ、パレリャーダ、チャレロにモスカテルを入れてアクセントにしています。熟した果実の魅力そのままの、ふくよかで柔らかみのあるワインです。ミーアの少し甘みのある味わいと、白菜とココナッツミルク煮の甘さがぴったりとマッチしていました。モスカテル=マスカットの華やかな香りだちとココナッツのふくよかな香りも良く調和していました。