昨年CNNで発表された「世界の美食トップ 50」の堂々第一位に選ばれたのが「マッサマンカリー」でした。男性向け有名料理誌の8月号の特集にもなっていますね。「マッサマンカリー」の言葉の意味は「イスラム教徒のカレー」です。タイの宗教のイメージは仏教だと思いますが、南部にはイスラム教徒もたくさんいらっしゃるのです。
「イスラム教徒のカレー」ですから食材には制約があります。特にお肉では豚肉は、当然使用しません。今回は鶏肉を使いました。タイ料理の専門家の鈴木都先生に本格的にマッサマンカリー ペーストから作るレシピも作成していただきました。本格的に作りたい方は是非挑戦してみてください。簡単に作りたい方は高級スーパーやネットショップでマッサマンカリー用のペーストが販売されていますのでそちらをお使いください。特集記事に掲載されているタイ料理店でもペーストを使っているところもあります。市販のペーストでもかなり本格的な味が再現できると思います。ホムデン(タイの小玉ねぎで皮が薄い紫色をしている)など揃え難い材料は鈴木先生に代替品をレシピに書いてもらってあります。どうしても調達されたい場合は、たとえば「ホムデン」とネットで検索エンジンに入れて検索すると取り扱っている店が見つかるかと思います。
マッサマンカリー ペーストが出来たらピーナッツ、シナモン、カルダモン、クローブを乾煎りします。カルダモンはちょっぴり高いですがホール(丸のまま)を使いましょう。良い香りが立ち上ります。白檀のような高級「お香」のニュアンスがあります。
ココナツミルクを1缶、鍋に入れ鶏肉を煮て行きます。カレーペーストをいれ、具材を入れ、調味料をいれ、スパイス類を入れ再びふつふつしてきたら出来上がりです。ペーストから作ると手間ですが、ペーストがあれば、「あら簡単」世界一のマッサマンカリーの出来上がりです!!
スパイスの香り高いカレーです。複雑な香り、ココナッツミルクやしょうがの香りもしてきます。
この「世界の美食トップ 50」の第一位に輝く一皿にテースティングメンバーが選んだイチオシワインは世界一つながりのワインでした。
サントリー デリカ スパークリング ルシア ロゼ!サントリーと世界No.1(*)スパークリングワインメーカーフレシネ社が共同プロデュースしたスパークリングワインでした。テンプラニーリョとモナストレルを使って醸しました。イチゴやラズベリーのニュアンスに蜂蜜を連想させるような、やさしく柔らかな口あたりです。やや甘口ながら酸とのバランスが良いすっきりとしたスパークリングワインです。
マッサマンカリーを食べます。スプーンですくって口に近づけるだけでゴージャスな香りが強まるのがわかります。スパイスやしょうが、ココナッツなどの香りが渾然一体とからみあっています。
口にいれます。
ココナッツミルクの柔らかさが口に広がります。しょうがの風味が心地良いです。そんなには辛くない気がします。でも、頭のうしろからこめかみにかけて汗が噴き出してきます。
もう一口。
やはり、じんわりと辛さがやってきます。
じんわりじんわり、ひりり、ひりり、ぴりっ、ぴりっ。
「やっぱり、辛いですね」「でも後をひく辛さですね」
サントリー デリカ スパークリング ルシア ロゼを飲みます。
良く冷えています。辛い刺激がやんわりと和らげられるのが判ります。
「甘さが心地良いですね」「甘さって、このカレーには全然邪魔になりませんね」
ルシアのベリーを思わせる香りもカレーのスパイシーな香りを合わさって香りに奥行きを作っている気がします。
「もう一口食べたくなります」 一匙すくってはまた一口しているうちに顔から汗のしたたる、楽しいマリアージュでした。
*IMPACT DATABANK 2010 EDITION 2010年度スパークリングワイン世界販売数量