この料理に合うワイン

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1st

サントリージャパンプレミアム マスカット・ベーリーA<br>※フロムファームにブランド名が変わりました。

サントリージャパンプレミアム
マスカット・ベーリーA
※フロムファームにブランド名が変わりました。

日本
ぶどう品種 マスカット・ベーリーA

秋と言えば鯖です!「秋鯖」は夏場の鯖とは段違いに脂がのり、抜群に旨いです。
鯖の大多数は回遊するようですが、地付きの鯖も居るようで、関鯖や松輪の鯖のようなブランド鯖に、なっています。太平洋側を回遊する鯖は夏場に北海道の沖で餌を食べ、秋に東北から関東、冬には九州まで到達するものもいるようです。

庶民の魚のイメージがありますが、最近は高値です。特に今年は震災の影響で漁獲高が非常に少ないようです。
日本人が愛してやまない鯖には、各地に伝説があります。四国の徳島のJR牟岐線に鯖瀬という駅があります。
この鯖瀬の駅から程近くに鯖大師として有名な八坂寺があり、弘法大師空海の伝説が伝わっています。伝説の中身をお知りになりたい方は八坂寺のHPをごらんくださると、詳しく記載されています。その逸話のなかで空海の見る夢に菩薩様が「お告げ」に現れる場面があります。この菩薩様が、なんと行基、日本の固有葡萄である甲州種の起源伝説のひとつである「ぶどう寺 大善寺」を開いた方なのです。鯖伝説は葡萄伝説に繋がって行くのですね、とても不思議です。

今回はその美味しい秋鯖をパプリカ煮にします。ソテーして焼き色をつけ、予め炒めておいた玉ねぎとセロリで煮込みます。炒めるときに玉ねぎが茶色になるくらいに良く良く良ーーーーーーく炒めるのがコツです。味わいのポイントはパプリカと少量のカイエンペッパーです。

この旬を感じさせる鯖のパプリカ煮にテースティングメンバーが選んだイチオシワインはマスカット・ベーリーA、日本の葡萄の父と呼ばれる川上善兵衛が1927年に作り上げた交配品種です。川上善兵衛は高田の大地主の家に生まれました。貧しい小作農達が農閑期には出稼ぎに行かなければならないのを見て、農閑期にも仕事ができるようにワイン造りをする事を思い立ち1890年に岩の原葡萄園を開いたそうです。しかし多湿で豪雪の越後の地では欧州品種を育てることは困難を極めました。何度も挑戦しアメリカからも苗木を取り寄せたりもしましたが、ことごとく失敗したそうです。そうした失敗にもくじけず「この世に日本に向いた品種が無いのなら自らの手で創り上げる」決意をし、私財をなげうって葡萄の交配に取り組みました。生涯で交配した品種はなんと一万種以上、そのなかの最高傑作のひとつがマスカット・ベーリーAです。(詳しくは小関 智弘氏著「越後えびかずら維新」をご覧ください。)
サントリージャパンプレミアム マスカット・ベーリ-Aをグラスに注ぐと色は淡いルビー色です。香りはイチゴを連想させる甘い香り、和風のハーブを思わせる香り、それと大地の印象がある土っぽい香りとがあります。口にふくむと軽やかで瑞々しくフレッシュさを感じます。タンニン分は控えめで飲み心地の良いワインです。

鯖の皮の下には象牙色から少し青みを帯びた脂肪の層が広がります。ソースを絡めて口に運びます。濃厚なコク味と鯖の青魚らしい香りが広がります。
ワインと合わせます。そのちょっとくせのある鯖の香りとマスカット・ベーリーAのハーブっぽいニュアンスとが良く調和しています。「合うね!」「鯖と赤ワインって実験する前はちょっと怖かったんですが・・・・」「マスAの香りってちょっとくせがあって料理と喧嘩することもあるんだけど、この組み合わせはすごく良いね」「パプリカが間をつないでいるんじゃないでしょうか?」

鯖のたっぷりとのった脂とワインのタンニン分が出会って、甘さに転換しています。「鯖だけよりもワインと合わせたほうが甘みを強めに感じます」「鯖だけで食べるより、マスAと合わせたほうが、私は断然好きです」
予想を超えた良い相性にみんな感心したテースティングでした。

サントリー塩尻ワイナリー 塩尻マスカット・ベーリーAです。色は、若々しさを感じる、やや濃いめのルビー色。香りは、フレッシュなブルーベリーや花菖蒲のニュアンスです。フレッシュなハーブやスパイスも感じます。キメの細かいタンニンと、活き活きとしたピュアな酸、じわっと体に染み渡るしみじみとした旨味が、鯖の脂の甘みを引き立てます。余韻がとても心地よい組み合わせでした。

2nd

サントリー塩尻ワイナリー 塩尻マスカット・ベーリーA ※フロムファームにブランド名が変わりました。

サントリー塩尻ワイナリー 塩尻マスカット・ベーリーA
※フロムファームにブランド名が変わりました。

日本
ぶどう品種 マスカット・ベーリーA

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