皆様!お正月にはお餅をたくさん食べましたか?日本人の多くはお餅には特別の愛着がありますよね!私の子供の頃、家の暖房は練炭火鉢でした。もちろんお餅は大好きでした。特に火鉢に金網を乗せて焼くのが好きでした。固かったお餅がだんだんと温まり、膨らんできて、そのうち堅い表面が割れて熱々の柔らかくなったお餅が風船のようにぷくうっと膨らむ、そんな様を眺めるのは至福の時間でした。
皆様のお宅にはお正月に食べ残ったお餅はありませんか?最近のお餅は気が利いて一個づつ包装されていますので日持ちします、なまじ長持ちするものだから、却って忘れてしまってお餅が黄色くなってしまう危険性があります。お餅があったら是非この機会に、このワインにとても良く合うお餅のグラタン、作ってみてください。
まず、ベシャメルソースを作ります。バターを溶かし、小麦粉を炒め、牛乳を加えて良く混ぜます。ここで今回のレシピの大きなポイント、白味噌の登場です。ゆっくりと詰めていって、とろりとしたらソースの出来上がりです。今回の具材は湯葉と百合根です。根菜類はこのソースに何でも良く合います。レンコン、里芋、ジャガイモ、サツマイモ、何でもオッケーです。モッツアレラを乗っけてオーブンに入れたら出来上がりです。
オーブンから出てきたグラタンは黄金色に輝いていました。味噌ベシャメルがほんのり焦げて金のニュアンスを帯びています。そこに真っ白なお餅がとろけながら浮かんでいます。お餅の角っこはちょっぴり焦げて濃い狐色のアクセントを作っています。ベシャメルソースにスプーンを入れると湯気が立ち昇り、白味噌の良い香りがします。少し掘ると百合根が顔を覗かせました。今回のレシピはテースティング実験用に準備した19種類のワインいずれにもかなり良く合う万能性を見せました。なかでもイチオシに選ばれたのはジャパンプレミアムのリースリング・フォルテでした。リースリング・フォルテは1983年にサントリーで開発された日本産まれの品種です。甲州種の仲間の甲州三尺にリースリングを掛け合わせました。ジャパンプレミアムのリースリング・フォルテは山梨県産のリースリング・フォルテを100%使用したワインです。レモンピールを思わせる爽やかな香りとキリっと引き締まった酸が特長的なワインです。
お餅と味噌ベシャメルソースを口に入れると白味噌の甘さと旨味が口に広がります。溶け込んだモッツアレラも味わいに複雑さを与えています。お餅の淡白な美味しさとソースのしっかりとした味わいとが素晴らしいコントラストを描いています。そこにリースリング・フォルテを一口。白味噌の甘みをさらりとリースリング・フォルテのエレガントな酸が洗ってくれます。ただ洗い流すだけでなく、複雑な旨味が細く、長く、口の中に漂います。「白味噌とリースリング・フォルテは仲良しですね」「奥深いところでしっかり手を握り合っている感じの相性ですね」「日本の発酵食品と日本のワインだからですかね?」「湯葉がはいると、また抜群ですよ」百合根のほろほろとした味わいともぴったりマッチした幸せなマリアージュでした。