いよいよ2010年のボジョレーヌーヴォーの解禁です!!わくわくしますね!!葡萄作り農家の方々の一年の努力と醸造家たちの汗の結晶がこのヌーヴォーです。どんな味なんでしょうね??デュブッフさんからのレポートを読むと2010年は「ヌーヴォーらしいヌーヴォー」で「非常に美しい酸が特徴的」果物の連想は「赤いイメージ」、2009年の「黒々として力強いカシスなどの連想」ではなく「ラズベリーやストロベリーなどのチャーミングな印象」のようです。「2009年は50年に一度とのコメントがあったが、比べると2010年はどう?」というちょっぴり意地悪な質問には、帝王、微塵も揺るがず、「2010年は素晴らしい!ヌーヴォーらしい、心弾むワインだ!筋肉質だった2009年とはタイプが違うから、比べようが無いと思わないか?」と、ひとこと。帝王、流石です。
今日のレシピは「鶏ときのことごぼうのピンククリームソース セロリライス添え」です。ワンディッシュで済ませたい、でも、ワインも飲みたい時にぴったりのメニューです。鶏ときのことごぼうが主役です。きのこはまさに秋のイメージですよね。で、皆さん、ごぼうの旬っていつかご存知ですか?新ごぼうが出てくる春のイメージですかね?新ごぼうも大き目にざくざく切ってかき揚げにすると本当に美味しいですよね。でも、青果卸さんに伺うと、ごぼうの旬は晩秋から初冬にかけてだよ、と教えてくれました。
にんにくをオリーブオイルで炒めて、鶏のもも肉も炒めていきます。きのことごぼうとセロリも炒めて、赤ワインで少し煮込みます。さらにトマトを加えて少し煮て・・・セロリの葉は無駄が無いようにセロリごはんにします。
セロリとトマトの良い香りがしてきます。若々しい香りです。ごぼうの香りもじわりとやって来ます。大地を感じさせる香りです。
さて、ワインと合わせます。テースティング実験のときはデュブッフ ボジョレー2009を使用しました。美しいルビー色です。紫色がたくさん入ってきらきらとしています。若々しいベリーを思わせる香りがふんわりと香り立ちます。今日のテースティング用のワインは2009年ヴィンテージですのでベリーの印象はブルーベリーとかカシスのような少し色の濃いベリーの印象があります。
口に入れます。口の中一杯に新鮮なフルーツが広がります。瑞々しく爽やかです。
鶏をかじります。鶏の旨味にトマトの爽やかさと生クリームのたっぷりとしたコクが加わってとてもいい感じです。グラスを鼻に近づけます。ボジョレーの華やかさに緑の奥行きが付け加わります。
一口飲むと「美味しいー!!」「鶏って本当にボジョレーに良く合いますよね」
何か奥深いところで、ぎゅっと手を結ぶ感じの合い方です。
「ボジョレー地方でも鶏は良く食べますよね」そうです、ボジョレー地方や、すぐそばの美食の都リヨンでも鶏や豚を良く食べます。また、世界一の鶏とも言われるブレス鶏の故郷ブレス地方はボジョレー地方のすぐ東側です。
「ごぼうの素朴な味わいとボジョレーのベリーって良くマッチしますよ」「きのこもソースを吸って、ボジョレーと良く合います」「美味しくて楽しくなっちゃいますね」
相性の原理を探索するより、楽しくて、ほとんどただの飲み会に近づいてしまった素敵なマリアージュでした。