秋刀魚は日本の秋を代表する魚のひとつです。昨年、一昨年と大変な豊漁でスーパーの店頭でも非常に安値で販売されていました。皆様もニュースなどでご存知のとおり。今年の夏の大変な猛暑の影響で漁獲量が少なくスーパーでも高値で、かつ、大きさも少し小ぶりでした。10月も中旬になった頃から入荷量は大分回復し、スーパーの店頭の価格も庶民にも買える価格になってまいりましたし、だいぶ型の良いものも増えてきた気がします。秋刀魚はダツ目の魚です。親戚にはサヨリや「目」の代表にもなっているダツが居ます。サヨリやダツは見た目にも良く似ていますので親戚と納得できるとかと思います。秋刀魚の親戚には似ていない親戚がいます。皆さんにもなじみのある魚で意外な魚です、皆様はご存知でしょうか?
ヒント1.昔は川や池などどこにでも居ました。
ヒント2.今は絶滅がおそれがあるとされ、絶滅危惧II類に指定されています。
ヒント3.小学校では必ずといってよいくらい飼育されています。
答え、それはメダカなのです!しかし親戚といわれてもなぁ・・・って感じですよね。
今日は秋刀魚をワインスクエアらしくおしゃれな一品に調理します。香草を利かせてオーブンで焼きます。仕上げはバルサミコです。
三枚に下ろすと、今年にしては結構脂の乗った良い秋刀魚です。マリネして火を入れたじゃがいもの上に並べてオーブンで焼いていきます。タイムの香りと焦げたパン粉の良い香りがしてきます。
さてこの秋刀魚の香草焼きにテースティングメンバーが選んだイチオシはチリのカベルネ・ソーヴィニヨン、ビニャ マイポ カベルネ・ソーヴィニヨンでした。
グラスを回して香りを嗅ぐと華やかなベリーを思わせる香りと清々しい西洋杉(テースティング用語ではシダー)を連想させる香りがふんわりと漂ってきます。
秋刀魚を食べてからビニャ マイポのグラスを近づけると明らかにタイムの香りが強調されています。「うわぁ!香りでマリアージュしていますね」パン粉の香ばしさとも良いハーモニーです。
ワインを口にいれます。マイポのしっかりとしたタンニンがほとんど感じられません。その代わり甘いニュアンスが広がります。「秋刀魚のリッチな脂と若いタンニンが出会って甘さに転換しているんですね」その甘やかさと濃厚なバルサミコの甘みも絶妙にマッチしています。
「皮のちょっと焦げた感じとも良い感じです」「マイポがちょっと上級ワインに思えますね」「秋刀魚も高級料理になったみたいです」秋の喜びを満喫出来たテースティングでした。