タイ料理というと激辛のイメージがありますよね。暑い暑いタイで庶民が食欲を増進させて、少しのおかずでたくさんのご飯を食べようと思うと、どうしても激辛になります。でも、宮廷料理は違います。爽やかな香辛料の刺激はありますが、決して激辛ではありません。手間はかかっています。なんせ宮廷料理です。ご馳走(走り回る)の本質どおり、手間は惜しまず掛けています。写真をご覧ください、巻いてある黄色い網網、どうやって作るか判りますか?
実はこれ玉子焼きです。指に卵液を付けてフライパンに垂らしながら焼いていきます。その網網でひき肉や海老のミンチを小さく巻いて、レンゲに乗っけてあります。この手間の掛かった料理を惜しげもなく一口で食べてしまうからこそ宮廷料理です。この宮廷料理のルム、手間こそ掛かりますが、予め作り置きが利きますからパーティーなどにも最適です。ホームパーティーに呼ばれて落ち着かない事のひとつにホストサイドの料理を作られる方が料理にかかりっきりになる事がありますよね。作り置きの利くパーティー料理はぜひともレパートリーに入れたいレシピですよね。
さてこの宮廷料理のルムにテースティングメンバーが選んだイチオシワインはガロのカルロ ロッシ ロッソ フレスカートでした。赤ワインですが甘い香り立ちです。口に含むとほんの少し発泡性があります。「あっ、甘くて飲み易い!」「軽やかで優しい甘さですね」「今までに無い、味のタイプですね」そうです!今月新発売のニュータイプのワインなんです!!
宮廷料理のルムのレンゲを手に取ると、ナンプラーの香りと白胡椒の爽快感のある香りが漂ってきます。一口で口に入れます。ちょうど良いサイズです。口の中に海老の香りと豚肉のコクが広がります。ロッソ フレスカートを口に運びます。甘さは感じられます、感じられるのですが決して甘すぎはしません。「程よい甘さですね」「豚肉がメインだから甘さへの許容度があるんでしょうかね?すごく美味しいですね」「ワイン単独でテースティングしたときは、かなり甘みを感じましたので邪魔をするかと思ったら全然平気ですね」「ピーナッツを噛んだ時に香ばしさがぎゅっと出てきて楽しいですね」「フレスカートのなかに、パクチーの爽やかさを強調するような作用も合って心地良いです」ご馳走の極みの宮廷料理と気軽なカルロ ロッシ ロッソ フレスカートの意外な相性に一同驚いたテースティングでした。