ぴかぴかに新鮮で赤黒いスルメイカを輪切りにします。新玉ねぎも同じ厚さで輪切りにします。それをフライにするのですが、パン粉の衣に一工夫です。ハーブ、乾燥したタイムを混ぜ込みます。ハーブはタイムでなければ!と言う訳ではありません。お好みでセージでもバジルでもかまいません。その一手間で凄くワインに合うお料理になります。
揚げていくとタイムの香りがプンと漂い、それからパン粉の焦げる良い香りがしてきます。イカのほのかな香りと、火が入ってきた玉ねぎの少し独特な香りもしてきます。
さて、そのリングフライにテースティングメンバーが選んだイチオシワインは?
ワインの最高峰とも言えるメドックの一級ワイン、5つあるメドックの一級ワインのなかで筆頭に格付けされているシャトー ラフィットが醸造しているボルドーブラン=ドメーヌ バロン ド ロートシルト ボルドー レゼルブ スペシアル(白)2007でした。香りは爽やかでレモンやライムなどの柑橘類を連想させます。
イカリングをかじります。肉厚でぷりぷりです。ワインを一口、イカの甘さがぐっと引き立ちます。口の中に清冽な酸が広がります。「清々しい感じですね」「イカリングにレモンを絞ったようなキレを感じさせますね」「ワインが入るとタイムが強調されますね」
玉ねぎをかじります。新玉ねぎの甘いおつゆが口に広がります。ワインをさらに一口、口の中にあった濃厚な味わいがさらりときれいに洗い流されリフレッシュされる感じがします。「リセットされてまたリングフライを食べたくなりますよね」
やめられない、止まらない、の美味しいコンビネーションでした。